定 | ジェフ・ベック、たった今、郵便局で送金してきました。 いい席が来ることを祈っ鳥増す。 |
安 | どうもお手数おかけいたしました。 チケット代はどうすりゃええですか? |
定 | わざわざ受け渡し日時を設定すると高いチケット代になり遭難で、今度会った時ちう ことにしときましょう。朝の電車で会うかもしんないしね。遅くともペイ爺さん(腰 が治ったとして)の12月には会うしね。貧乏やけどオーケーです。木にセント居て。 |
安 | 領海島下。 朝の電車でバッタリ出くわしたものの持ち合わせがないとか万札しかないとか、 ペイ爺さんのときはいっぺんに払うのがきついですぅ〜とかいう状況は 極力回避すべく前向きに善処する所存です。 |
白 | 機能より再び帰宅に。木曜まで滞在予定なので、重い毎PCかついでやってきたよ。 先週は2泊だったんだけどさ。今年は、雪が降る前に戻りたいもんだ。 |
安 | 先週から行きっぱなしで、今帰宅したんかと思ったやん。 交通費削減のためコイツ行きっぱなしにしたろか、 って会社が考えないことを祈ります。 |
定 | いらっしゃいませぇ。あーら、たむちゃん。久し振りィ! またしばらくこっち?ゆっくりしてらしてね。 はい、おしぼり。かなちゃーん、タムさんにニューボトルね! |
白 | いやいや、出張ったって帰宅時間は東京と大差ありません。 こっちの連中はみんな車通勤だから終電気にすることないんで帰りが遅い遅い。 馴染みの店ができるくらいの時間に帰りたいもんだぜ。 ところで、かなチャンって誰? |
定 | 多霧山の工場近くにある行きつけの小さなスナック「セシル」で働く若い女の子。 ママさんとかなちゃん、2人で切り盛りしている。 |
白 | なあんだ、そういう事か、セシルねえ... って、そんな店行った事も聞いた事もないっちゃ。 |
安 | 歌手を夢見て上京したものの、結局夢かなわず故郷に戻ったかなちゃん。 某オーディションの最終選考まで残ったのが自慢。 東京では男にひどいめにあわされたこともあったとかなかったとか。 |
定 | 志望校に行けなかった高校1年生の弟の服装が最近派手になり、つき合う友達も変わ ってきたのが、かなちゃんの心配の種。本当はいい子なのに... |
白 | 実は女の子にもてたくてビジュアル系のバンドを悪友と組もうと目論んでいるが、 家にはかなチャンが昔使ってた古いモーリスのフォークギターしかないのが彼の悩 みの種。バイトでも始めてフェルナンデスのストラトを買おうと思っている。 夜はかなちゃんが仕事でいないので、そのフォークギターでラルクのコピーをこっ そりやっている。 |
安 | 東京でかなちゃんをひどいめにあわせた男ってのが売れないビジュアル系バンドの ベーシストだったりして、かなちゃんがいるときは自分が好きなビジュアル系を 聞けないのも弟の不満のタネ。 |
白 | カナちゃんは東京から帰ってくるとすっかりロック不信になっていた。特にビジュ アル系のバンドがテレビの歌番組に出てくるとチャンネルを変えた。それどころか、 ロックという言葉にも敏感で、「ロック」とでも喋ろうものなら、しばらく口を 聞いてくれなかった。おかげで、弟のジローは九九の六の段を、たとえば、「ろっ くごじゅうし」などと姉のかなちゃんの前では口に出せなかった。 |
安 |
「セシル」じゃしばらく前は水割りしか飲ませなかったよ。
かなちゃんにゃ「ロック」って言葉が禁句だったからね。
今は大丈夫みたいだけど、心ある客は今でも水割りしか飲まないよ。〜常連のAさん談〜
「セシル」って実はSadieさん行きつけの店? |
定 | 時折散々酔っ払って店にやってくる意味不明のとっちゃん坊や。 多霧山から「さでぃ」といわれていることしか、かなちゃんは知らない。 1〜2杯焼酎ロックを飲んだら大抵カウンターで寝てしまうのでお店にとっては楽なお客。 酔ってコースターを小皿と間違えてしまうこともしばしば。 |
白 | しかし多霧山とやって来る時は、白波のキープをすることはあっても付け出し以外 のアテを頼む事はまず無い。へたすると支払いはチャージのみってこともたまにある。 |
安 | ママのパパが好きなのでたまたまおいてた白波に目を付けた多霧山。 この人が通いだして以来、秋冬には常に2,3本常備されてる。 ママ曰く「多霧山が連れてくる客は白波しか飲まないんで毛管無いわ」 |
白 |
「じゃあ、今度はもっといっぱい飲み食いする奴連れてくるよ。名前はタクさんってんだけどさ」 「そんなオヤジギャグはもう聞き飽きたわよ...」 |
安 | 「いらっしゃい。あら、ホントにタクさんって名前なのね。 さぁさ、約束通りいっぱい飲んでね。え? タクさん酒弱いの? 飲めるの一杯だけってアンタ...」 |