おいら好みのアーチストの来日ラッシュの3月に運良くKISSのコンサートチケットが手に入った。

友達の友達が1枚余っているというのでサンディエゴ以来約2年ぶりなのと、 これがKISS最後のステージなので二つ返事で買った。 席は特に気にはしていなかったが会場に行ってびっくり。 アリーナ席の真中で、ステージと調整卓の中間よりやや後ろあたり。まさに棚からボタ餅。

やはりKISSのコンサートちう事で、ここにも居るわ居るわ、コスプレしたファン達。 衣装まで、自前で用意したファンから、 メイクだけしたスーツ姿の会社帰りのサラリーマンなどなど... ステージサイドにはメンバーの巨大な人形がそびえたっていた。

さて会場の電気が消えてステージが始まった。 オープニングは往年の定番の「デトロイト・ロック・シティー」 メンバーは過剰な披露宴でありそうな宙吊りのステージに乗って上から降りてきた。

あれ?太鼓は猫メイクじゃん。太鼓のピーター・クリス居るじゃん!? 急遽抜けてエリック・シンガーになったって変酋長いうてたのに... でもなんか、体格ちょっとがっちりしてるし、演奏もちょっと派手だな。 というのがずーっと気になっていたのだが、 ドラムソロのあとにポール・スタンレーが「エリック・シンガー・オン・ドラムス!」 って紹介したのですっきりして、そのあとはステージを安心して楽しめた。 やはり、化粧KISSのメンバーはオリジナルメンバーのメイクの印象が強すぎるのであえて、 エリックも猫メイクにしたんだろうな。

でも、同じメイクしたメンバー何人もいて曲によって入れ替わってもわからないだろうな。 彼らも40代なんだから結構あのメイクと衣装じゃあ疲れるしね。 ステージング・セットリスト自身は特に目新しい仕掛け等は無く従来のままのショーだった。 逆にそれがこなれたKISSのロックンロールショーの楽しみなんだけれども。

各メンバーそれぞれの見せ場があって、太鼓のエリックはドラムソロ。 これは、はっきり言ってピークリより遥かに良かった。

エース・ヒューレイはギターソロで本当は弾けるんだぞって感じで、 速弾きを見せ付けた挙句(確かに前よりうまくなったような気もした) ギターのピックアップが煙を吹き、ステージの上に消えていくという仕掛けを見せ、 そのあとギターのヘッドからロケット花火を放ち照明のあたりぶら下げられた風船を 破裂させる仕掛けを見せた。そのとき、サンディエゴで見たときもそうだったけど 照明も一緒に落ちたんだけど、あれは演出だったのか? エースの仕掛けのしてあるギターは一体どうなってるんだろう? ちゃんと1曲そのギターで弾いているんでギターとしてはまともなんだろけど。

ジーン・シモンズは始終蛇のように舌をべろべろしながらしてたけど、 カクカクして客を見るあの動きはニワトリにも似てるよな。 「ファイヤーハウス」で、火を吹き、「雷神」では血のりを吐き、 空を飛んで、照明の上でボーカルをとった。 しかしあの衣装は絶対に熱いはず。 おいらはとてもじゃないけどあのメイクとあの衣装でステージやったら5分と持たないだろうな。

ポール・スタンレーは「ラブ・ガン」でアリーナ中央まで飛んできてそこでボーカルをとった。 そうおいらの上を通りぬけていっておいらの後ろのミニステージでボーカルをとった。 ポールのお尻を拝みつつ前方のステージを見たりしてちょっと変な感じ。

「ブラック・ダイアモンド」で一旦幕を下ろし、「ラビング・ベイビー」やり、 また引っ込みやはり締めのアンコールは「ロックンロール・オールナイト」。 エースはヘッド上でくるくる回る花火の仕掛けのある電飾ギターを弾いていた。 会場内は大合唱。最後にポールはお約束でギター取替えそれをぶち壊した。

ポールは最初から簡単な日本語を喋り、英語で、MCするときも比較的ゆっくりと 分かりやすく喋っていたが、いかんせん日本人には英語は通じなくて、 なんか言うたびに「イェー!」ってな感じだったけど...

久しぶりの東京ドームだったけど、相変わらず音は最悪だった。 しかも音響が爆音だったため耳栓しても演奏はクリアに聞こえなかったし...

まあ、KISSは演奏よりもショーアップされたステージを見ることに意義が あるって感じなので良しとしよう。 約2時間のステージだったけど久々ライブに行ってたまには コンサートにもいかなきゃあなと思いつつ、帰りは水道橋の駅が混雑するので 居酒屋で小一時間、時間つぶしをして帰った。 コンサートの帰りが駅が激混みするってえのが日本(特に東京)のコンサートの 良くないところだな。

戻る