デル・マー・フェアの催しの一つとしても行われたヴァン・ヘイレンのコンサート。 ということで$10.60がデル・マー・フェア入場料としてコンサート代の他に必要だった。 (つまりトータル$55.20) デルー・マー・フェアというのは、夏場にしか開催されない競馬場で行われるお祭り。 観覧車や、絶叫マシンやらそれから子供だましのような射的の様な出店なんかがこの期間だけ出る。 ちょうどマンハッタンの南にあるコニーアイランドのような感じかな?(あそこより奇麗だけど) てなわけで、入場料も取られるんだからと早目に行って久々に遊園地もどきで遊んだ。 コンサートレビューのコーナーなんで、この話はここまでにするが、コンサートの会場は競馬場だった。 だから、客席は横には長いが縦には短く結構近い距離で見ることが出来た。

オープニングアクトも終わりあたりも少し暗くなった9時前頃メンバー4人がステージに登場。 前座のときには座ってた観客も全員総立ち。新しいアルバムの曲を立て続けに何曲かやった。 えでぃーは髪も伸びて髭も剃り、以前の面影に戻っていた。そう、野村のよっちゃん顔に。 (おっと、よっちゃんがエディーの真似したのか!?) やっぱりエディーのギターは速い、厚い、うまい!
バックは3人なのになんでこんなに厚い音が出せるんだろうと感心してしまった。 アレンジなんかもうまいんだろうなあ。それから、エディーとマイクのコーラスもうまいねえ。 へぇーって感じ。

しかし、CDで聞いてるときにも思ったんだけどエフェクターをかませすぎてるので、 ずっと聞いてると若干食傷気味になるの俺だけじゃあないはず。 たまにはコンプ、コーラス、ディレィを外して弾いてもいいんじゃない? 確かにあの音はエディー独特の音だし、大音量でも奇麗に聞くことが出来るんだけ どちょっとね。

そのあとは昔からのヒットナンバーも加わり会場はもっと盛り上がった。 3代目ボーカルのギャリー・シェローン(元・エクストリーム)も何とかデイブや サミーに負けじと歌っていたが、これだけはなんとも先代のオリジナリティーには 勝てないって感じだった。
黒いジャケットを着て髪を金髪に染め、他のメンバーとはちょっと差別化した格好 やステージを駈け回るパフォーマンスはロックショーのフロントを務めるものとし ては当然のことで、なかなかがんばってると思う。ちょっとSTP時代のスコット ・ウェインランドのパフォーマンススタイルを思い出してしまった。

ただ、前にもヘビロテのコーナーにも書いたと思うけど、フロントのボーカルが変 わっても同一バンド名で続けるのはどうかなって個人的に思う。 王道を行くロックバンドにおけるスターというのはボーカルでありギターであるか らそのどちらか片方が居なくなったらそのバンドは無いも同然であるというのが個 人的な意見だ。
(ストーンズにおけるミックとキース、エアロにおけるスティーブンとジョー、Z epにおけるプラント・ペイジ、ビートルズにおける...これは全員か、B'zにおけ る稲葉と松本...って二人しかおらんやん...こういった関係を思い浮かべれば分 かると思う)
しかし、なぜヴァン・ヘイレンは3代目ボーカルになっても持続しているのか?そ れはやはりエディーのソロバンドだからであるとしか言いようが無い。(リッチー のレインボーのように)

話がそれたが、しかしながらヴァンヘイレンはハードロックのコンサートスタイル の王道を継承していた。中盤エディーの兄ちゃんのアレンのドラムソロがあり、そ れから当然エディーひとりのギターソロのコーナーがあった。
大概の場合ドラムソロは退屈することが多いがなかなか楽しめた。やっぱうまいわ 。それにコージー・パウエルがやってたように途中でドラムソロ用の曲(ラテン系 )を流してそれに合わせてたたくという手法を取っていた。 兄ヴァンヘイレンの太鼓は、フレーズもそうだけど音にも特徴があると思っていた らその秘密は、太鼓セットにあることが判明。 ツィンバスはすぐ分かるが、タムタムが普通のよりやや小さ目。メロタムのやや大 きめなのが、ハイ・ミッドとしてセットされてた。そして、何とフロアタムが2コ セットされてた! そうかあ、だからタムタムの音が高い抜ける音から低い厚い音まで出せるのか。ラ イブ見るまではメロタムがいっぱいセットしてあると思ってた。
エディーはライトハンドは当然のことながらペダルではなくギターについてるボリ ュームをコントロールするバイオリン奏法も多用していた。

そうこうしてるうちに、「パナマ」で一応、メンバーは奥に引っ込んだ。 そしてアンコールは、最新アルバムのラストの曲をエディーがピアノの弾き語りで 歌い、そして、「ジャンプ」で、会場が最大に盛り上がったところで、本当の幕を 閉じた。

ステージセット自身にあまり大した仕掛けが無かったのがちょっと期待外れだった 。やはり、彼らクラスのバンドなら火薬系ぐらいビシバシ使って欲しいもんだ。し かし今回は火薬ゼロ。
やっぱ、ハードロック系の大御所バンドになるわけだからツアーに出るときにはセ ットの仕掛けも完璧にして、見ても聞いても楽しめるロックンロールショーを展開 して欲しかった。(とはいっても演奏もうまいので結構楽しめたけど)

今回はちょっとおやじの説教みたいになってしまいました。

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