毎年8月最後のバンクホリデー、UKはレディング(ロンドンから西へ約60km)で世界中から豪華なアーティストや意気
のいい新人アーティストを多数迎えて、レディングフェスティバルは開催されます。
しかし今年からはREADING/LEEDSフェスティバルと改められ、READINGと一日遅れ且つ全く同じラインナップでリーズ
でも開催されることになりました。(でも、リーズの方は全然客が入らなかったらしいし...。来年はあるのか...?)
それはさておき、今年のレディングのラインナップは凄い!!
僕の興味あったバンドを出演日順に、ざっと追ってくと…、
27(Fri) | Reef , Jon Spencer Bluce Explosion ,Chemical Brothers , Elastica , Deejay Punk Rock ,
Nashville Pussy, |
28(Sat) | Atari Teenage Riot , Beth Orton , Sleater-Kinney , Sebadoh , Pavement , Snuff , Remy Zero ,
Symposium , Idlewild ,Blur |
29(Sun) | Lit , Backyard Babies , Buckcherry , Terrorvison , Sick Of It All, Living End , Pichshifter ,
Fountains Of Wayne , Pennywise, Suicidal Tendencies , Offspring , Red Hot Chill Peppers |
(他、超多数出演)
これが、£87(1万7千円くらい)で見れちゃうんだから、さすがは本場イギリス!!
ということで、この中で特に印象に残ったバンド(と言うか、まともに見れたバンドで尚かつナイスアクトなバンド)
のレポです!
...と、その前にまずは会場の様子について簡単にレポしておきますと、でっかい敷地の中に「MAIN STAGE(野外)」
を筆頭に「RADIO 1 EVENING SESSION STAGE」「CARLING PREMIER STAGE」「DANCE TENT」「UK PLAY COMEDY TENT」の
4つのテント(合計5ステージ)が設けられ連日連夜熱いパフォーマンスが繰り広げられます。
また、メロディーメーカーサインテントというのもあって、ここではアーティストのサイン会が行われます。
更に会場内は、多くの出店があり、ビールやらフィッシュ&チップス、多国籍料理、洋服、装飾品、合法ドラッグ、
タトゥー、キャンプグッズなどなど...、食欲&物欲を駆り立てられること請け合いのまさにお祭りといった感じでし
た。そして、ゲートから外へ出ると広大なキャンプサイトがあり、キャンプ生活を楽しむことが出来ます。
ちなみに僕はそこで、単身でのキャンプ生活にチャレンジしました。
それでは、いよいよステージレポです♪
◆ Reef (27th MAIN STAGE / 19:10-20:00)
レディング初日ということで、まずはパンフやタイムテーブルを購入したり、慎重にテントをたてたり、会場内をざ
ぶらついてみたりと、この日は今後のための布石作りにポイントを置いたのでこの日の半分はあっという間に過ぎま
した。(この日にUK入りしたので、ちょっと時差ボケもアリ)
でも、こっからが本番!! ここんとこ大のお気に入りのリーフの登場!!
メインステージ周辺は、僕が生まれて今まで体験したことのない、異様な熱気。
いよいよ演奏が始まると、のっけから"New Bird"、"Place Your Hands" を連発し会場はいきなりモッシュの嵐。
しかも、調子こいてかなり前の方に陣取ったせいか、予想に反して頭の上を無数の人体が通過♪
「リーフでこんな目に遭うかぁ!!それにしてもイギリス人の汗は変な匂い!」
などと、いかにもフェス初日らしいカルチャーショック(でも、体臭はカルチャーか?)を受けました。
実際この悪臭すらある種の喜びと化してしまう訳で、他にも最前列で待ち構えるセキュリティーが、過熱したオーディ
エンスに向かってカップに入った水をガンガン投げたり、手渡しで飲ませてくれたり、またそれをみんなで廻し飲み
したことなど、初日から会場の雰囲気に終始ご満悦♪
ライブはご機嫌だったし、なかなか日の暮れないUKの空の下、こんなに楽しい体験が出来るなんて最高!!
こうして、僕のレディングフェスティバルは開幕した。
◆ Elastica (27th BBC RADIO 1 EVENING SESSION STAGE / 22:20-23:30)
このバンド、一生忘れることはないでしょう♪
ほら、ちゃんと、手回ってます♪
この、感動、説明しようがないです。(ということで、短めに...)
ライブの方は昼間とは打って変わってすごくワイルドで、ここでも激しいモッシュが繰り広げられました。
新曲もやってました。とにかく再帰おめでとう!!!!!!
◆ Atari Teenage Riot (28th MAIN STAGE / 11:45-12:25)
フェス2日目は、いきなりアタリで開幕。超高速のテクノサウンドと過激なパフォーマンスは、晴天のレディング会場
とは妙に対照的。ボーカルのアレックエンパイアは、MCの度に「ポリスがどうだ!」「ガバーメントがどうだ!」
「ライオットがどうだ!」と、ものすごい勢いで客を煽ってました。(ちなみに詳細は聞き取れず。)
そしてライブ終盤にはステージを降りてシャウト!! すごく強烈で、もう一度見てみたいライブの中の一つ。
◆ Snuff (28th BBC RADIO 1 EVENING SESSION STAGE / 15:50-16:30)
UKのPUNKバンドという事もありテントには人が入りきらない程の人気。
このバンド、日本でも結構人気で「アンパンマン」のカバーなどもやってます。(この日はやりませんでしたが...)
ここで、衝撃的な光景に唖然。 なんと!PUNKS 達が次々とテント内の柱に登り始めたではないか!
すかさずバンドも「ジャァーンプ、ジャァーンプッ!!」って....、4mくらいはあったんではなかろうか?
PUNKS達は本当にジャンプ!!! それも超満員の会場に!!!
みんなケガしてないか今でも心配です。その後もPUNKS達は繰り返してましたがセキュリティーも必死に登って死守。
いやぁ、柱の近くにいなくて良かった(笑)しゃれにならん♪
◆ Blur (28th MAIN STAGE / 22:00-23:30)
2日目のトリ。そしてレディング99の僕が選ぶベストアクトと言ってもいいでしょう!!(自分でもビックリ♪)
ライブが始まる前からこのステージを楽しみにしていた英国人(子供からいい大人まで)がどっと詰め寄せて、
前の方で見るのはとても困難な状態。でも、みんなのワクワクがものすごく伝わって来て、見渡してみると始まる
前からみんなすごくいい顔してました。
ライブは"TENDER"からスタート。この曲、野外で聴けて本当に良かった。黒人コーラスの歌声があの広い会場全部を
まさに包み込むようだったし、何よりも会場全体の合唱がとても素晴らしかった。結局、会場全体ライブ中、最初か
ら最後までずっと大合唱しっぱなし。
"UNIVERSAL"などの綺麗な曲もあれば、"BUGMAN"や"B.L.U..E.M.I"などノイジーな曲で飛ばしたり、"PARKLIFE"など
キャッチーな曲を連発したり、それに何と言っても英国の夜の涼し過ぎる空気が、すっかり熱くなった僕の体には
ちょうど良くって、体全体が喜んでいるのが分かりました。
実際、僕は今までBlurはあんまり聴いたことが無かったけど、こんなに感動するとは思いもしませんでした。
あぁー、次はいつこんな体験が出来るんだろう?
またいつか絶対に!!野外フェスへ行こう!!そんな想いが絶頂に達したレディングの夜でした。
その後、昨夜の生命の危機(凍死寸前)に陥った事を思い出し、毛布をしっかり購入してテントへ帰宅。
◆ BacyardBabies (29th MAIN STAGE / 12:50-13:30)
さぁ、いよいよ最終日!今日が体力の勝負どころ!!
(この日は異常にアメリカバンドが多く、客層も今までとは明らかに違う!)
今日の目玉はスイサイダル、ペニーワイズなどのWARP TOUR のPUNK 勢、それに、オフスプリング、最後はチリPと
きたもんだ。
そうだ、どうせ明日にゃ帰るんだし、有り金全部ビールだぁぁぁ♪(体力維持のことはもうすっかり忘れてる)
...ってな具合にやぶれかぶれでBackyardBabiesに突入! 第一印象...こいつら、ホントにやばそう。
客層だってメインステージのライブの中ではピカイチに危険そうだ♪ 心配も束の間、開始直後、
すぐそばで怒つき合いが始まった。特にモヒカンの兄ちゃんなんか、上半身裸は全然いいけど、体中にあるナイフの
切り傷&刺し傷はなにっ!!??でも、めちゃめちゃ楽しそうだな。笑いながら怒つき合ってるし♪
(でも、この手の盛り上がり方PUNKなどではよくあるけど、本当に喧嘩に発展する時があるから怖い...)
やっぱり、今日は何かが違う。最高に過激な日になること間違いなし! というか、予想はしていた。
だからビールなんだよなぁ...。
ちなみに、特に印象に残った曲は、DJがターンテーブルを回す"PUSSY CAT"。ヘビーなギターとスクラッチとの絡みが
会場を大きく揺らしてました。さて、ビールもう一杯♪
◆ Offspring (29th MAIN STAGE / 20:30-21:30)
何とかここまで持ちこたえました。しかも「Beer」の発音なんか、すっかりネイティブ並まで上達♪
さてさて、またも会場は異常なテンション。開演前なんて、誰かがペットボトルを投げ始めたら、それが一気に会場
全体に広がって、前からも後ろからも大量のペットボトルが飛んでくる始末。
それを拾っては投げ、拾っては投げ...。たまに、中身が満タンだったりするから怖ろしい。(でも楽しい)
いやぁ〜、それにしても綺麗だなぁ!ペットボトルが何千匹もの飛び魚の大群みたいに、会場を飛び跳ねてる。
しかも、「やめなさい!」のアナウンスが無いから気持ちいい。(聞いてなかっただけかも知れないが...)
そして、会場も既に出来上がってる状態でライブはスタート!予想通りモッシュの大海原(しかもスイマー多数♪)
そういうことでステージなんか全然見えません。いや、見えなくてもヨシ。危険すぎる、下がろう。
こうして少し後ろの方で、観戦するもやはり熱気は変わらない。すると、デクスター(Vo)が
「今日はスペシャルゲストが来てるぞ!みんな大好きな奴らだ、バックストリートボーイズ!!」
と紹介すると、動かないバックストリートボーイズが登場。その後は、ウッドストックをご覧の方はご存知、
ボッコボッコです(会場大喜び)。また、彼らのライブは変態おやじのセクシーダンス(?)あり、シャボン玉の演出
ありの、とてもエンターテイメントなショーでした。アメリカ勢は、ここが違うんだなぁ...と実感。
スピード感溢れるライブの中で"WHY DON'T YOU GET THE JOB?"(スローな曲)は光っていた。
この後、チリPが出演する!! 興奮はおさまらない。
◆ Red Hot Chilli Peppers (29th MAIN STAGE / 22:00-23:30)
さぁ、レディングも最後のステージだ。しかもフルシャンテ復帰のチリP!
4人が登場すると異様なまでに大きな歓声。会場全体が今までにない異様な熱気に包まれているのがよくわかった。
そして、突然フリーが"AROUND THE WORLD"のあのかっちょいいベースのイントロを始めるとフルシャンテもクールに
テケテケテケ・・テケテケ、ってやってる。(ちなみに、フリーはちゃんと服着てました)
こっからは、もうほとんど記憶にない。でもどれくらい経っただろうか、自分の耳を疑ってしまう瞬間があった。
どーぉ聴いても、"LONDON CALLING" (CLASH)のイントロだ! うおぉぉぉおおおおーーーーーっ!!
スリリングな空気にしといて、すかさず"RIGHT ON TIME"(だったと思う)に突入!!この曲も相当ぶっ飛んでる。
これでもか!ってほどメチャメチャにされてしまった。最高にカッコいい!!
そんな中、"SCAR TISSUE"や"UNDER THE BRIDGE"ではすっかり酔ってしまったし、彼らの音楽的 懐の深さには改めて
驚かされた。激しいのもメロウなのも、きっちりと僕らに突きつけてきていた。
思い返すと"GIVE IT AWAY"は、特にかっこよかった!!あのイントロが始まった瞬間、会場全体が全く違う空間に
トリップする様な感じがした。いや、トリップした!!
そんなこんなで、アンコールもあったけど、すごく短い時間に感じた。。
ちなみに英国人(アメリカからも結構来てたのかなぁ)は、アンコールする際「チィ〜リィッズ!チィ〜リィッズ!」
って叫んでたので、一緒にやってみました♪(トリ以外のバンドはアンコールが無いので、ここぞとばかりに...)
これが終わればレディングが終わってしまうからか、結局、2度のアンコールをこなすもまだまだ物足りない感じが
してしまいました。
でも、ラストの曲は Iggy & Stooges の "SEARCH&DESTROY" うおぉぉぉおおおおーーーーーっ!!!!!!
やられたぁぁっっ!!
・・・こうして、レディングフェスティバル99は幕を閉じました。
実際はまだまだ書き切れないほどたくさん、いいライブアクトはありました。
ちなみにレディングで初めて出会ったカッコいいバンドは"Cay"というバンドです。
(28th BBC RADIO 1 EVENING SESSION STAGE / 12:45-13:15)
僕は、Cayを見た翌日、朝の散歩がてらにHMVでCDアルバムを購入しちゃいました♪
(ちなみに、日本ではなかなか流通してなくて取り寄せになるようです。)
まだまだこれからのバンドですが、最高のライブバンドになると思います。
最後に、音楽を通じてたくさんの友達が出来たことが僕にとって何よりの収穫でした。
みんな、レディングではありがとう!
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