しぶ〜、ぶりしぶ〜、しみる〜! 今回のコンサートはこれで全てが表わされるね。今まで行ったコンサートの中で、一 番良かったんちゃうかな。ストーンズよりエアロよりよかった。

8年ぶりに出したオリジナルフルアルバム「Pilgrim」は、個人的には好感触ではな かったので、今回のコンサートはある意味往年のヒット曲のみ期待してたんだよね。 コンサート会場は、最近お馴染みのSDSUのキャンパス内にあるCox Arena。ここは約 1万人収容の少々小さめのバスケット用のスタジアムだけど、逆にそのくらいの方が よく見えていい。今回はステージ脇の席で、ばっちり見える席だった。エアロの時よ りいい席だった。今回の客層はやはり、若い連中は少なくぱっと見ただけでも平均年 齢が高いのが分かる。

今回のツアーのバンド構成は、クラプトン以外に、白人のギター2人、ベースはずっ と昔から一緒にやってる5弦(6弦?)ベースを渋く弾く黒人のおっちゃん、黒人の 太鼓に、黒人のキーボード2人それから3人の女性コーラス。 今回のツアーはさらにこれに約20人くらいの弦のオケまで付いてる。(たぶんこの オケは、各々の場所で、現地調達してるんだろうな。始まる前にオケの中の一人が客 席の中の身内(?)に向かって頻りに手を降ってからなあ。)

さて、クラプトンの登場だ! 1曲目は、ニューアルバムの1曲目の「マイ・ファーザーズ・アイズ」。うわ、CDで 聞くより全然ええやん。しかもギターもぶりぶり渋くひいとる。その後は、ニューア ルバムから続けざまに4、5曲やった。 どの曲も全然CDより断然いい。やっぱ、生だよ、バンドサウンドだよ、蔵賦トン先生 。打ち込なんかに興味もっちゃったから、あのアルバムから伝わってくるもんが少な かったんだよ。もっとぶりぶり染みるギターをCDでも聞かせるべきだよう。

そうこうしてるうちに、ステージから他もメンバーがいなくなって、椅子が用意され 、蔵賦トンは愛用のフェンダー・ストラト”ブラッキー”からアコギに持ち換えた。 おお、アンプラグドコーナーの始まりじゃあ。最初は、一人で、渋くブルースを決め 、その後は、他のメンバーも加わって「レイラ」「ティアーズ・イン・ヘブン」など 数曲決める。アコギのクラプトンもぶり渋。

そうして、アンプラグドコーナーを堪能した後は、ギターをブラッキーに持ち換え今 度は、往年のヒット曲集の始まりだあ。 アレンジを今風に変えた「クロスロード」、ぶりぶりの泣きのギターを弾きまくる「 ハヴュー・エヴァー・ラヴド・ア・ウーマン」もうたまらんぜ。ギターは全然衰えて ないどころか冴え渡ったてるぜ。その後「ワンダフル・トゥナイト」「コカイン」「 アイ・ショット・ザ・シェリフ」などをやってとりあえず奥へ引っ込む。観客は、そ れまで、結構みんな座って聞いていたのが、もう総立ちで、拍手は止まらない状態だ。 クラプトンがアンコールに出て来てディストーションの効いたギターを弾きだした。 うひょ〜、クリーム時代の名曲「サンシャイン・オブ・ヨア・ラヴ」じゃん。今度は 、観客みんな総立ちで、会場は、ハードロックのコンサート会場へと様変りをした。

約2時間のステージはこれで幕を閉じた。「ホワイト・ルーム」もやって欲しかった けど、たぶんツアーの他の場所のセットリストのなかにはアンコール用に取ってあっ たりするんだろうな。 しかし、ギターの神様今だ健在。決して小指を使わないギターソロもステージ脇の大 スクリーンでしかと確認できた。いくら、フロントピックアップを使ってるからって 、ストラトのシングルマイクで何であんな太い音が出るんだ。さすが蔵賦トン先生と しか言いようがないのか。まあ、それにしてもほんなこつええコンサートやったばい。

(フェンダーが、クラプトンのシグニチャーモデルのストラトを出している ようで、それには、ブースターが内臓されててトーンを回すと、中低域がブーストさ れてとてもシングルピックアップの音とは思えない太い音が出るらしい。)


ちなみにクラプトンは、ボーズの髪が少し延びたぐらいの髪形で、ちょうど、今のや 水産ぐらいなのかな、口の下の顎と鼻の下に少し髭をはやしてた。それから眼鏡は上 半分が黒ぶちの眼鏡だったよ。まねしてみたら。 前にサディーが指摘してたけど、黒のナイキのTシャツに黒のナイキのスニーカーを はいて、黒のパンツに黒のジャケットといういでたちだった。

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