やあ、みんな元気?おいらは、帰任騒動があって、いろいろと不安定だった時期も あったが今は少しは気持ちの整理もついて、想い出作りに専念してたので1ヶ月以上 もご無沙汰しちゃった。
いやあ、いざ日本に帰るとなると、なんかいろいろと複雑な気持ちになるねえ。ア メリカ生活を振り返ってみて、良いところもいっぱいあったし、悪いところもいっ ぱいあったし。

たとえば、約3年半の間に30個以上コンサートに行った。これは、チケットも比 較的安く、おいらにとっては有意義だったな。
ま、アメリカのバンドがメインだけど。しかも、アメリカのコンサートでの客のノ リを見て(特にオルタナ系)これがロックのノリだよなって感じだったな。日本で のビジュアル系バンドの客のノリはなんかアイドル歌謡のそれと、どこが違うんじ ゃいって感じだけどさ。これが、東京に戻ると、散々サンディエゴで見れたコンサ ートが、そんなに頻繁に見れなくなるんだろうなと思うと残念。

FM局も完全にジャンル別になってるので、自分の好きなジャンルが一日中パワー プレイでかかって、人気のあるバンドや、おもしろそうな新人が発見できる。コン サート情報もいち早くキャッチできるし。

それから、サンディエゴで知り合ったおねーちゃんのお友達ともお別れしないとい けないと思うと、何かなあ、残念というか、寂しいものがありますなあ。しかも、 おいらより1周年下のおねーちゃん達と、なんかほとんど学生に近いノリで、遊ん でたもんな。
あい・みす・ゆーですわ、ホンマに。

通勤も車で、30分以内で、渋滞もなく快適だったけどさ。しかも住んでたアパー トも、仲間内の中では小さいほうだったけど、日本の住宅事情からすると、ダンチ の広さだったもんな。
これから東京に帰って、どこに住むのかに悩んでしまう。

そう言えば、アメリカは車社会だから、飲みに行くのも大変で、赴任早々飲酒運転 で捕まって、牢屋にも入ったなあ。ある意味貴重な体験をさせてもらったけど。 おかげで、車の保険がえらい高くなって、何のために働いてるんだかって感じだっ たもん。

ただ仕事の面では、なんか悔いが残るというか、アメリカ人は、使えない奴が多い というが分かったっていうか、優秀なマネージャーがおらんと兵隊は動かんなって 思ったね。ま、非常に厳しい規則があって訓練された軍隊やNASAのような優秀 な連中の集まっているところは、きちんと機能してるんだろうけど、日系の会社で 日本人のマネージャーじゃ、姑息なアメリカ人を動かすのは非常にむずかしい事を 痛感した。中には、アメリカ・アズ・ナンバー・ワンと信じて、英語が達者でない 日本人を小馬鹿にしてる連中もいるしね。

しかしながら、こんなアメリカの環境で、ロックはしっかりと市民権を得ていると 感じた。子供からオヤジまで、年齢を問わず、ロックのコンサートにきてるし、F MやCDを聞いてたりしてるもん。日本でこんな状況になるのは、まだまだ先の事 なんだろうな。
ただ、このコラムでおいらの言ってきた下手すると宗教的なロック論てなのは、あ んまりないみたいなんだけどさ。
アメリカでは、ロックもワン・ノブ・エンターテイメンツ。(基本的には、どこの 国に行ってもそうなんだろうけど)
ただ、この広いアメリカで、ロックをやっていくには、多くの競争相手がいて、そ の中でのし上がるのには、想像を超える相当な困難や努力などが要るだろう。まし てや、ワールドワイドに売れるようになるともっと大変だろう。 だから、売れてる奴を非難することはできないと思う。それだけのでかいマーケッ トを相手にできる何かを持っているのだから。やりたいことをやって、それが売れ れば一番良いんだけどさ。
ROでよく語られる、このバンドに救われたなんて、宗教がかった事は、この国で はありえないんじゃないかと思う。
エンターテイメントに徹して売れてるバンドを、ロックンロールショーとして楽し むのが、アメリカでの正しいロックとの付き合い方なんだろうなと思う。 オルタナ系のバンドのコンサートでは、客にモッシングやボディーサーフで暴れさ せてくれるし、ビッグなバンドになると、ちゃんとステージセットをこったものに してくれるし、ロックとの付き合い方をみんなが分かってるようなところがあるか ら、商業ロックだからといって、馬鹿にはできない。

なんか、久々になんぞ屋を書いたら、訳分からん様になってしまった。前にも書い た話題のような気もするし。

それから、最近読んだ本で(漫画だけど)みうらじゅんの「アイデン&ティティ 2 4歳/27歳」(角川文庫740円)は、このロックなんぞ屋みたいに真のロック とは何か悩みつづけるバンドマンの話で面白かったぞ。みんなも読んでみて。

(多分?続く) 4/12/99

戻る