夏はやっぱりサザンロック、というわけでもないのですが、
ジェフ・ベックのライブやクラプトンの新譜までは
特にこれといったのがないので。
THE ALLMAN BROTHERS BAND "The Allman Brothers Band" [1969]
オールマン・ブラザーズ・バンドは学生時代、フィルモア・ライブを聞き倒してましたが、
CDは「ブラザーズ・アンド・シスターズ」しか持ってないというなんともバランスの悪い
ことになっていたのでした。
で、これは1st。
1曲目のブルーズ・ロックな2本ギターのハモリリフから一転、ジャズっぽいフレーズで場面転換、
ラテン・ロックになるところで思わずガッツポーズ出ました。んで2曲目のスロー・ブルーズにメドレーする
ところもやられたっ!です。
普通にブルーズをやっているようでも、2本のギターのアンサンブルとか、キメとかが用意されていて
曲がまったくたるみないどころか何度でも聞きたくなります。
それでもって「ウィッピング・ポスト」はその究極。カッコ良すぎ。
フィルモア・ライブが聞きたくなりました。
(カットされていた部分を復元しただけじゃなく、イート・ア・ピーチのライブトラックが
追加されたデラックス・エディションなんてのが出てる!)
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THE ALLMAN BROTHERS BAND "Idlewild South" [1970]
で、これは2nd。
1曲目、ツイン・ギターによるインストにしびれているといきなりメジャーに転換。
ラテンはラテンでも南の島のリゾートっぽくあっけらかんと明くてビックリ。
1stよりはレイド・バックっちゅうかゆったりする部分が多めですが、
キメフレーズとスライドがかっちょいいフーチー・クーチー・マンなどガツンとくる曲も
しっかり入ってます。
しかし何といってもこのアルバムは「エリザベス・リードの追憶」につきるでしょう。
これってジャンルは何になるんだろ?ジャズ・ロック?
こんなにいろんな要素を全部ひっくるめてサザン・ロックと呼んでたんですねぇ。
ああ、ますますフィルモアが聞きたい。
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LYNYRD SKYNYRD "Pronounced Leh-Nerd Skin-Nerd" [1973]
レイナードは2ndだけは新入社員のとき聞いてました。
CDが出回る直前に廉価盤LPがレコード店に溢れていた頃のことです。
で、これは1st。
オールマンに比べると、カントリーやロックンロールの要素が強くて
アメリカンなスケールの大きいバラードもやってます。
バラードの「フリー・バード」が有名曲で、最後のテンポアップしてからのギター・ソロ、
ギター・アンサンブルはいいですねぇ。こういうところが典型的なレイナード・サウンドではないかと。
最初はなんかキッスみたいだな、と思ってしまいましたが。
レイナード・ファンから石を投げられそうなので、カントリーとバラードを抜いた
選曲で楽しんだりはしてません。
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LYNYRD SKYNYRD "Second Helping" [1974]
で、これは2nd。
彼らの最高作といわれていて、超有名曲「スィート・ホーム・アラバマ」で始まります。
この1曲目、音が完全にウェスト・コーストだったりするのですが、トータルでは
1stよりもまとまりがあって、ロックな感触が強く、どの曲もはずれなし。
これがいわゆる世間一般のサザン・ロックってイメージの音なのかも。
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LYNYRD SKYNYRD "Street Survivors" [1977]
スタジオ3作目はともかく、あまり評判のよろしくない4作目の後、傑作と呼ばれているライブ盤が
あってのスタジオ5作目。
例の飛行機事故はこのアルバムのツアー中に起きたので、オリジナルメンバー最後の作品となりました。
前にも紹介したエアロが題材のプレステゲームで、最初にやる曲のひとつがこのアルバムの1曲目
「ワッツ・ユア・ネーム」だったのです。
ゲームのアレンジの方がロックしててカッコいいという第一印象だったりして...。
トータルではカントリーというかロカビリーのウェイトが増えていて、
サザン・ロックの風味が薄まってしまってしまったように感じました。
逆に新たな可能性を押し広げているとも言えますが。
まあ、大人の音になったということかもしれません。
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