THE MARS VOLTA "De-Loused In The Comatorium"

元AtTheDriveInの二人が始めたバンドで、レッチリのフリーがベース弾いてて、 ROでプログレだの構築美だのと絶賛されててしかも全曲歌入りと気になってたところに、 輸入盤が\1,500切ってるのを見かけたら買わないはずはありません。
ところがですなぁ。何を期待してたのか自分でもわからないんですが、 最初に聞いたときは、あ、MUSE っぽいなって思ったくらいで、 とにかくがっくりしたです。
いわゆるプログレに比べるとスピード感が一桁も二桁も上をいってて、 そんな中でこう次々とキメをたたみかけられたら、反射神経が鈍ってる おっさんの耳にはただの音の洪水にしか聞こえません... 何度か聞いて耳に馴染ませるしかねえべ... まだどの曲も同じように聞こえる... やっぱしマイナーばっかしだねぇ... いまいち惹きつけられないは歌メロが立ってないからかなぁ... キメもワンパターンじゃないけどスリーパターンくらいじゃないか...

THE SOUND "Living In America"

女性ボーカル+野郎4人のスウェーデンのバンド。 ブ、ブ、ブロンディー? いや、もうっちょっと力強いイメージか。
もう、もう、思いっきり80年代。革ジャンで演奏してるビデオがMTVで 流れてるのが容易に想像できます。特にシンセがもうそのまんまだもん。 80年代コンピにこっそり混ぜておいてもゼッタイばれません。
ただ、アルバム通してまともすぎる曲が並んでいるのがつまらない といえばつまらないかも。 もっと趣味性の高い冒険にも期待しております。

OCEAN COLOUR SCENE "North Atlantic Drift"

リストラされちゃったって本当? インディーズレーベルから出てるので 輸入盤でしか手に入らないって聞いたけど。
前作の平和なイメージはちょっと本来のOCSじゃないな、と思ってたら やっぱり売れませんでしたか...日本ではイマイチでも本国では売れてる って思ってたんだけどなぁ...
そういうことがあって一念発起、というわけじゃないのかもしれませんが、 本来のOCS節全開の一作。OCSを聞いてみたいって人に "Moseley Shoals" を 薦めてたのが、ここにきて「最新作でも聞いてみる?」って言えます。
この調子でがんばってほしい。

解雇した側のユニバーサルは、ベストをおととし出したばっかだというのに、 ベストDISC, シングルB面DISC, 未発表トラックDISC の三枚組みアンソロジー を出すそうな...

PRINCE "N.E.W.S."

知らないうちにこんなインストアルバムが出てました。 North, East, West, South というタイトルの4曲が収録されていて すべて14分ジャスト...
「北」出だしは後の盛り上がりを期待させるものの期待したほど盛り上がらず、 殿下のソロ登場まで6:30、ソロの後半で盛り上がるものの9:00頃からは静かなピアノ。
「東」出だしは中近東っぽい雰囲気。殿下が出てくる4:40頃まで管とドラムだけでひっぱり オリエンタルな雰囲気は残しつつヘビーになっていって8分過ぎから一気にファンキーに。
「西」バラード風に始まり4:00頃からファンキーになって8:30頃殿下登場とともにスローダウン して泣きのソロ。スローのままソロ回し。
「南」このアルバム中一番カッコいい雰囲気で始まり5:00頃スロー10:00頃スローのまま殿下登場。 10数秒でSAXにとって変わられスローなまま盛り上がり12:00頃から静かな弦アンサンブルとピアノ。
というように、殿下がギターを弾きまくってるという感じでもありません。 曲調もスローな部分の方が多いですし。普段インスト(JAZZ等)をあまり聞かない私にしては、 もっと凝縮された感じの方が良かった。
しかし "recorded at Paisley Park on Feb 6th" ってクレジットされてる ってことはこれ全部を一日で録ったってこと?

JEFF BECK "Jeff"

「えっもう出すの?」ってくらい短いインターバルで出てきました。 "Who Else" 以来精力的にがんばってますなぁ。
とはいえレコーディングに関わるメンバーの数はだんだん減ってます。 実情はほとんどカラオケギターアルバムってな感じになってきてますなぁ。 作曲のクレジットにご本人の名前があるのがまだ救いですけど。 いやしかしたとえカラオケであったとしても凄いことは凄い。
今回はリズムトラックがほとんどの曲に入っていて、無伴奏の静かな雰囲気と ハードなリズムトラックとが1曲の中に同居(つまり曲がダイナミックに展開) してたりして、好みは好みなんですが、どれも似たような印象になってしまって、 飛びぬけたものがないかも。

THE ALLMAN BROTHERS BAND "Hittin' The Note"

オールマンの最新作がギターマガジンでクローズアップされてて、なんでいまさら オールマン、と思いつつ読んでみるとギタリスト2人がいいらしい。ってことで マツモッサン(大安BOYSハーピスト)に買わせてみたらもうベタボメ。
確かに2本のギターはカッコええワ。二人ともスライドばりばりやし。 曲調はいかにもって雰囲気のオッサン臭いブルーズロック(サザンロックと呼べ、とマツモッサンが怒るかな) が満載で、フレディー・キングの "Woman Across the River," やストーンズの "Heart of Stone" といったカバーもいいアクセントになってます。とくに "Heart of Stone" は意外。ブルーズ色を強めたアレンジ にはまいりました。
来日してくれないかなぁ。

V.A. "Saturday Morning - cartoons' greatest hits" [1995]

アメリカの土曜の朝は子供向けアニメが放映されてるらしく、その主題歌のカバー集。 10歳までアメリカで育った、なんてはずもない私にとってはもうひとつかも、 と思いつつそこはそれ中古で\250だもの。
一方、日本では70年代には夕方3時〜6時は子供番組再放送のオンパレード。 赤影やウルトラシリーズに混じってアメリカのアニメも放送されていたものでした。 フリント・ストーンや、チキチキマシンのブラック大魔王とケンケンが伝書鳩を 追いかけるやつ(Stop That Pegion)は確かに見てました。 フリント・ストーンをまんま宇宙にもってったやつ(The Jetsons)も記憶あり。
音の方は、リズ・フェア、マシュー・スウィート、コレクティブ・ソウル、 バットホール・サーファーズ、ヘルメットなど私でも知ってる名前の人が参加してます。 全面的に、楽しんでやってる、って雰囲気が伝わってきて聞いてる方も笑みがこぼれてしまう という感じですね。
ポパイのパンクバージョンも新鮮でおもしろかったけど、ラモーンズのスパイダーマンは もうずっぽりハマってます(唯一アーティストもアニメも両方知ってるトラックでもある)。

追伸。アメリカでは、マッハ号が "Speed Racer" という名前で放映されていて 主題歌はオリジナルを英語化したものだった、鉄人28号も放映されていたけど 主題歌はオリジナルとは違うものだった、ということも知りました。

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