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(前回の続き)

指板のポジションマークのインレイが浮いてきて、 これはまずいなぁ、と思いつつなかなか行動に移せませんでした。 それというのも、以前ピックアップ交換をしてもらった楽器屋さん に出すのがあまり気が進まなかったからです。

そういや The Joe の獅子丸くんがあの楽器屋の近くにリペアショップ があると言ってたのを思い出してググったら見つかりました。 O2 Factory というお店です。
今は受注を休止しているようですが、オリジナルブランドギターも 製作している本格的なショップのようです。 いやぁ、近所にこんな店があるなんてうれしいなぁ。

メールで問い合わせてみると、指板インレイの浮き修正は 1箇所あたり1,000〜3,000円とのこと。 メールの回答も迅速かつ丁寧で好感が持てました。

ついでにピックアップ交換についても聞いてみると、 fホールから配線できる場合は3,000円(通常のギターもこの値段)、 配線をfホールから全部外に出す必要があると6,000円でした。 そしてうれしいことにピックアップは持ち込みOK、 というかネットで買う方が安いのでそちらを勧めているとのことでした。

よし、それなら前々から企んでいたカジノ化計画を実行に移すか!

ジョン・レノンやポール・ウェラーでお馴染みのエピフォン社のカジノ。

このギターの特徴はセンターブロックのないフルホローボディーに Gibson社の P-90 というピックアップを2個積んでいる点です。 ボディーの構造上、ストップテールピースは無理で、ブランコテールピースが 採用されているのもサウンド的な特徴になっていると思います。

また、ボディーが強度的に不利なため、ボディーとネックのジョイントが通常のセミアコ より3フレット分くらいローポジション寄りになっているのも特徴です。 ハイポジションは弾きにくいとは思いますが、ギターをかまえたときのフレット の位置感覚がソリッドギターに近くていいと思います。
それにめちゃくちゃ軽いのも魅力です。(SGより軽いとか!)

一言でいうと、P-90 ピックアップの歯切れの良さと、フルホローボディーによる まろやかな太さを兼ね備えたギターと言えましょうか。

そんなに憧れてるんならカジノを買えばいいということなんですが、 フルホローボディーにはやはり抵抗があります。 やはり音楽を選ぶと思うんですよね。 歪ませるとすぐにハウリングを起こしそうですし。 ステージで曲によってギターを持ち変える覚悟を持てない自分にはなかなか手が出ません。 (ライブで使わないギターを所持する余裕もありません)

というわけで気分だけでもカジノらしさを味わうべく、ピックアップを同じタイプに 変えてみようと前々から考えてました。 本物の P-90 はボディーを加工しないと付かないので、 無加工でハンバッキングと置き換えられる、 セイモア・ダンカン社のこのピックアップを狙ってました。

つい最近までは、当然、フロント・リアとも置き換えるつもりでした。 ちなみに、同ピックアップはフロント側が逆巻き・逆磁性になっていて ミックスポジションでノイズがキャンセルされる仕様になってます。

交換はリアだけと思い留まったのは、うちのバンドのセカンド・アルバム で聴けるフロントの音が思いのほか良いことを再認識したのと、 ジョンスコへのこだわりを残しておきたくなったのと、 TRI-サウンド機能(前編を参照)をなんとか使いこなしてみたくなったからです。 リアを使ったクランチでのコードワークを気持ちよくしたいというのが 主な目的でしたし。

ということで、リア用のピックアップをネットで購入(送料込11,889円)し、いよいよお店へ。

ピックアップはやはり配線を全部はずす必要があるようで、お高い方の値段です。

次に、指板インレイ浮きですが、なんと10箇所も浮いてました。 放っておいても弾きにくいだけなんで全部直してもらうことに。 接着した上で指板を削らないと完全にフラットにはならないということでしたが、 そこはあっさり了承してお願いしました。そんな微妙な差はたぶんわからないと思ったので。 しかしこの出費は想定外でした。

ネックに歪みがあるのも発覚しましたが、こちらの調整はサービスしていただけました。

1週間で退院となりましたが、さて、その効果は如何に?(続く)

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