当クリニックでは不妊にお悩みの方を対象とした不妊治療のひとつとして、平成15年2月から体外受精を開始いたしました。
一人でも多くの方に知っていただくために、このページを用意いたしました。
▼費用についてもお知らせしております。
▼当院は奈良県の不妊治療費助成金制度の指定医療機関です。
※追加情報を随時掲載する予定です。 |
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| 当院における高度生殖補助医療(体外受精―胚移植、顕微授精)の成績 |
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妊娠症例数/胚移植症例数 |
妊娠率 |
| ■2003年・2004年 |
16 / 59 |
27.0% |
| ■2005年・2006年 |
28 / 129 |
21.7% |
| ■2007年1〜12月 |
23 / 93 |
24.7% |
| ■2008年1〜12月 |
21 / 79 |
26.6% |
| ■2009年1〜12月 |
20 / 69 |
29.1% |
| ■2010年1〜12月 |
24 / 108 |
22.2% |
<年齢別成績>
| 年齢 |
妊娠症例数/胚移植症例数 |
妊娠率 |
| 〜29 |
1 / 15 |
6.7% |
| 30〜34 |
7 / 29 |
25.0% |
| 35〜39 |
10 / 41 |
24.4% |
| 40〜 |
6 / 24 |
25.0% |
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| ■2011年1〜12月 |
27 / 93 |
29.0% |
<年齢別成績>
| 年齢 |
妊娠症例数/胚移植症例数 |
妊娠率 |
| 〜29 |
2 / 5 |
40.0% |
| 30〜34 |
11 / 30 |
36.7% |
| 35〜39 |
12 / 33 |
36.4% |
| 40〜 |
2 / 31 |
6.5% |
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従来の一般精液検査に加えて、客観的に精液のQualityを評価するSperm Quality Analyzer(SQA)を導入し、Sperm
Motility Index(精子自動性指数:SMI)の算出をルーチンに行なっています。SMI値は精子の受精能力すなわち受精率と強い相関を示します。2〜3回測定をすることにより、人工授精の適応を検討したり、体外受精の際に顕微授精を適応するかどうかの判断材料の一つとして用いております。
よって、当クリニックでは精液検査はすべてSQAを併用することになりました。
費用は1回 4200円(消費税込み)です。
*Gn-RHアンタゴニストについて
当院では2003〜2006年までの卵巣刺激法はおもにGn-RHアゴニストを併用していましたが、2007年からはほぼ全例においてGn-RHアンタゴニストを併用しています。Gn-RHアンタゴニスト(セトロタイド 0.25mg、以下セトロタイド)を、反復不成功例や高年齢症例の一部に対して2005年から使用していましたが、当時は入手が比較的困難なため、少数例に限られていました。セトロタイドは下腹部の皮下脂肪に注射するのですが、疼痛は軽度で副作用もほとんどありません。月経周期3、4日目から排卵促進剤を連日注射し、卵胞径が15mmに達したら、以降セトロタイドを併用します。卵胞径が18mmになったところでhCG製剤を投与し、35〜36時間後に採卵します。セトロタイドの使用はふつう2〜4回です。従来の卵巣刺激法に比して、セトロタイドは採卵数および妊娠率がやや低いとする報告がある一方、重度の卵巣過剰刺激症候群を回避でき、連続周期での採卵が可能であることから、多嚢胞卵巣や高年齢者の方にはよい方法であると考えます。また、Gn-RHアゴニストに比して卵に及ぼす影響が小さく、さらに毎日の点鼻スプレイをしなくてすむので精神的に楽とおっしゃる方が多いようです。
以上より、当院では2007年からセトロタイドの併用を中心とした卵巣刺激法を積極的に取り入れており、症例数はまだ23例と少数ですが、妊娠率は43.5%と従来の当院における成績に比して高い妊娠率を得ています。今後も各症例ごとに工夫をこらし、高い妊娠率を維持することにより、一人でも多くの方にご満足していただけるようにスタッフ一同頑張ります。
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| 1.高度生殖医療: |
高度生殖医療とは、体外受精ー胚移植(IVF−ET)の成功以来発展してきた不妊治療で、卵および精子または胚の操作を必要とする補助生殖医療(ART)のことをいいます。具体的には、体外受精ー胚移植(IVF−ET)、凍結胚移植、顕微授精などを指します。
当クリニックでは平成7年の開業以来一般不妊治療に力を注いで来ましたが、内膜症や男性不妊および原因不明を含む難治性不妊に対しても治療を行うべく、平成14年11月から準備を進めてきました。
培養室を含む施設の改造や胚培養士の確保それから一般スタッフの訓練を終え、平成15年3月から体外受精を始めることになりました。
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採卵室 |

培養室のクリーンベンチ |
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| 2.体外受精―胚移植(IVF−ET)の対象となる方:
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(1) 卵管性不妊
炎症や術後癒着などにより卵管の通過性障害があり妊娠が困難な方。
(2) 男性不妊
精子の数が少なかったり運動率が不良で薬物療法や人工授精などの治療などで妊娠にいたらないもの。
(3) 子宮内膜症
重症度にかかわらず薬物治療や手術療法を行った後2年以上妊娠に至らない方。
(4) 機能性不妊
腹腔鏡を含む種々の検査でも明らかな不妊原因がわからず3年以上の不妊期間があったり、体外受精以外の治療を行っても2年以上妊娠に至らない方。
(5) 免疫性不妊
抗精子抗体(精子不動化抗体)が陽性の方。
(6) 内分泌異常
クロミッド約6周期、hMG−hCGを約6周期以上用いても妊娠に至らない場合。 |
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| 3.一般不妊治療から体外受精に移行する時期はいつ頃か?:
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| 精液所見の異常、子宮内膜症、黄体機能不全、排卵障害などの相対的不妊の場合には、まず一般不妊治療が選択されます。しかし、一般不妊治療を続けて2年以上経ても、それ以後はなかなか妊娠しません。したがって2年を経た時点で体外受精などの補助生殖医療(ART)を考えられることをお勧めします。 |
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| 4.体外受精ー胚移植(IVF−ET)の実際:
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(1) 調節卵巣過剰刺激
ARTを成功させるためには、多数の卵を採取する必要があります。そのために一般の不妊治療に使われている排卵誘発剤でhMGと呼ばれるお薬を筋肉注射します。その際原則としてGnRHアナログという点鼻薬を併用しますが、注射で卵胞の発育をコントロール出来るようにするためです。卵胞発育の観察は経膣超音波でhMG投与期間中に3〜4回行われます。
(2) 採卵
卵胞が大きくなって直径18mmくらいになったらhCGというお薬を筋肉注射します。
注射後ちょうど36時間目ころから卵胞の破裂が起こりますので、その前に採卵する必要があります。当クリニックでは朝8時から9時までの間に採卵が行われますので、前前日の夜9時に来院していただきhCGを注射します。
採卵は経膣超音波下に十分に成熟した卵胞から穿刺・吸引して卵を採ります。
麻酔は鎮痛剤の座薬と局所麻酔で十分と思われますが、ときに静脈麻酔を併用することもあります。
採卵時間は約15分でほとんど痛みはありません。2時間ほど休み出血のない事を確認後、帰宅です。
(3) 媒精
採取した卵は体内環境に近い培養液中で数時間培養し成熟度を高めます。
その後精子とあわせ(培精)ます。精子は洗浄濃縮、あるいは運動率を高める処理が施され状態の良い精子だけが媒精に供されます。
(4) 受精の確認
精子が卵子に入り込んで約18時間後、前核が2つ現れ、これが受精確認となります。
(5) 分割の確認
受精卵は2細胞、4細胞・・・と分割して「胚」になります。分割開始から40〜48時間後、6〜8細胞になったところでグレードを確認します。
(6) 胚移植
採卵から2〜3日後に、分割した胚を子宮に戻します。できるだけグレードのよい胚を戻します。 余剰胚は凍結して保存する事も可能です。
15分間ぐらいで終わり麻酔は不要ですが30分ほど安静の後帰宅となります。
入院は不要です。
(7) 黄体期補助
子宮内膜の着床条件を整えるため、黄体ホルモンの薬をのんだり、注射したり、座薬を使うこともあります。
(8) 妊娠判定
胚移植から約14日後に、尿検査で妊娠しているかどうかを判定します。
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| 5.体外受精ー胚移植の合併症 :
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(1) 多胎妊娠
移植する胚の数は3個以内に制限しますが、それでも20〜30%の確率で双胎ときに品胎妊娠となることがあります。
(2) 子宮外妊娠
妊娠症例の3〜5%に子宮外妊娠がみられます。自然妊娠の1%に比して高率になっています。
(3) 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
OHSSとは採卵後の黄体や小卵胞からの活性物質により、卵巣が腫れたり、腹水や胸水が貯まったり、血液の濃縮を起こすもので、重症になると生命にかかわることもあります。もともと、体質的に卵巣が過剰に反応する人がいます。
卵巣に小さな卵胞がたくさんみられる多嚢胞卵巣症候群とよばれる排卵障害を伴う女性に発生する率が高くなります。
ハイリスクの方へは注射の量と投与方法を工夫しますが、予防としてhCGの投与中止あるいは全受精卵の凍結保存を行います。採卵周期に妊娠しなければ症状は7日間でピークに達し、その後症状は消失します。
(4) 感染と損傷
経膣超音波ガイド下の採卵はふつう安全なものですが、まれに血管、膀胱、腸管を刺す可能性があります。しかし採卵に用いる針は採血に用いるのとほぼ同じ太
さのものを使用しますので、処置後感染予防で抗生物質を服用していただくのでまず問題はありません。
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| 6.凍結胚移植: |
多胎妊娠を予防するために移殖胚数を制限しますが、その際余った胚を凍結保存します。
これにより、一回の採卵で複数回の胚移植が可能となり、経済的、精神的、肉体的負担の軽減になります。 |
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| 7.胚盤胞培養と移殖:
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| 長期胚培養で得られた胚盤胞を移植することにより子宮内膜と胚発育を同調させることが出来ます。つまり、媒精して5〜6日目に胚盤胞まで育った胚を子宮に戻します。着床率は40〜50%くらいといわれていますので、従来の3日目までの胚移植の約二倍以上です。しかし、胚盤胞まで育つのは受精卵の約40%であるため、結局10人のうち6人が胚移植出来ないことになります。 |
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| 8.孵化補助法 assisted hatching
(AHA) : |
胚の周囲を取り囲んでいる透明帯を人工的に穿刺・開孔すること。
ふつう胚の着床促進効果を期待するために行います。適応は40才以上の症例、移植前の透明帯の厚さが15μm以上と厚い場合、また良質の胚を移植しているにかかわらず妊娠しない体外受精頻回不成功例などです。 |
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| 9.顕微授精(卵細胞質内精子注入法・ICSI):
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精子の数が少ない乏精子症や運動が少ない精子無力症などの男性不妊や、通常の体外受精で受精しない方に行う治療法です。
顕微鏡を用い卵細胞の中に精子を直接入れて受精させます。
顕微授精のための採卵や胚の移植はふつうの体外受精と同じです。
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| 10.体外受精料金: (消費税込)
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社会保険診療が出来ませんので全額自費となります。
| 体外受精料金(消費税込み) |
| ◆体外受精−胚移植 (消費税込) |
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・採卵 |
\ 105,000 |
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(3回目以降は |
\ 84,000) |
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・媒精 |
\ 21,000 |
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・顕微授精 |
\ 52,500(1〜3個)
\ 84,000(4〜9個)
\ 105,000(10個〜) |
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・培養 |
\ 52,500 |
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・胚盤胞までの培養 |
\ 84,000 |
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・胚移植 |
\ 52,500 |
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・胚盤胞移植
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\ 52,500 |
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・2段階移植
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\ 73,500 |
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| ◆胚の凍結・融解・胚移植・孵化補助 (消費税込) |
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・凍結保存 |
\ 42,000
\ 63,000
\ 84,000 |
(1〜3個)
(4〜9個)
(10個〜) |
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・胚の融解・培養 |
\ 31,500 |
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・融解胚移植 |
\ 52,500 |
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・孵化補助 |
\ 31,500 |
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・凍結保存延長 |
\ 31,500 |
/1年 |
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| ◆精子 (消費税込) |
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・凍結保存 |
\ 21,000 |
/年 |
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※上記料金には薬剤費(点鼻薬・注射・内服薬・坐薬など)は含まれておりません。
※卵胞モニタリングのための超音波検査は一回につき1,575円(消費税込)請求させていただきます。
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| その他トピックス:
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特定不妊治療費助成金制度について。
対象:
戸籍上の夫婦で、特定不妊治療(体外受精と顕微授精)以外では妊娠の見込みがないか極めて少ないと医師に診断され、特定不妊治療を行なった場合、年収金額が緩和され、夫婦の合計が730万円未満となりました。
給付内容:
一年に二回、一回につき15万円で通算5年間
詳しくは受付にお問い合わせ下さい。 |
人工授精について:凍結精子を融解して行うことができます。
従来の人工授精ではご主人の仕事の都合や体調により、キャンセルになる事があります。前もって精子を洗浄濃縮し、それを凍結保存することにより、ご主人の都合によるキャンセルが防げると同時に、診療時間内であれば、少ない待ち時間で人工授精が行えるという利点があります。
また妊娠されても胎児への影響はありません。
精子凍結に要する費用は21,000円(消費税込)です。 |
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