「ふざけるな」とは、何とお下品な‥‥。仕方ありません。どうやら許してもらえそうにないので、防止法も考えてみることにしました。
静電気の発生から放電までを順序良く整理し、それぞれのステップで対応策を立てることにしましょう。
つまり、「できる」、「貯まる」、「放つ」、「感じる」の各ステップで状況を緩和すれば良いのです。
分類 状況 解決方法 できる 発生場所は、肌と下着の間、下着と上着の間、上着と空気の間に分けられます。 服を着ない。
動かない。状況によってはうれしい解決方法ですが、この方法が受け入れられることは稀です。合成繊維の服を避ける。
代替手段として、というところで妥協しましょう。加湿器を使う。ありがちな回答で恐縮ですが、乾燥していることが静電気の発生を促しているのは確かなようです。暖房にはガスファンヒーターを使えば、燃焼時にH2Oが出ますので、乾燥しません。
貯まる 発生した静電気が貯まるのは、当然ながら逃げ場所がないからです。 貯金の逃げ場所はいくらでもあります。
高電圧になるまで蓄積されるより前に、静電気が逃げらるように、逃げ道を作ってあげましょう。
アースをとる。 けっして冗談ではありません。導線を靴底の裏表間に通す。家にいる時であれば裸足で過ごす、外出時にはゴム底の靴を避け、革底にするなど、逃げやすくする方法はあります。
外出時にはさらに積極的に、次の手もあります。
靴底を貫通させても良し、かかとの部分を外回しに出しても良し。アルミテープや金属線を利用します。水の力をかりる。空缶を引きずるのは、騒音の観点で問題がないことを確認してからにしましょう。
軽くスプレーしたり、水蒸気をかけたりすると、電荷が移動して外へ逃げたり、均質化して、局所的な高圧部分が緩和されます。ずぶ濡れなら完璧です。
放つ 痛いのは電流密度が高いからであって、ゆっくり放電すれば痛みはありません。 電流密度(痛み)は、電圧が高いのはもちろん、
高くなります。
- 時間が短いほど
- 流れる道が狭いほど
先に電気抵抗の高いものに触れる。 左の欄の前者への対策で、ゆっくり放電する方法です。小物を握ったまま目的のものに触る。地面に手を近づけてもスパークすることはありますので、木やコンクリートの壁に触れてからスパークしそうなところを触ります。
1kΩくらいの抵抗を持ち歩くと便利です。
小物と目的のものの間ではスパークしますが、手と小物の間は広い面積で接触していますので、電流密度が小さくなり、痛みは感じないはずです。ドアに手を触れたまま車を降りる。また、車のキー用としての商品も出ているようです。車といえば、
車を降りる時に衣服とシートが擦れて静電気が出ます。
その時にできた静電気が体に貯まる前に、車に逃がしてしまおうというものです。
これは効きます。感じる 痛いのは神経が多い指先だからです。 手の甲側で放電。 手のひらよりも手の甲側の方が神経が少なく、痛みは少ないです。ノックするような感じで壁等を触って放電しておけば、仮にスパークしても、ほとんど痛くはありません。
指の第2関節が良いでしょう。ここでは、当たり前のこととして、静電気防止スプレーを使うといった解決方法には触れていません。
また、すべてのケースについての適用例を示すのは小手先では無理ですので、上記の対策をうまく組み合わせて、冬を乗り切られることを願います。
では、健闘を祈ります。
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