原因:マイコプラズマという菌が原因.年齢的には5〜9才に多くみられますが,乳児でも成人でも発症します.
潜伏期間は2〜3週間,感染期間は発症1週間前からあり,菌の排泄は4〜8週間あるともされています.
症状:しつこい咳は100%認めます.発熱も90−95%にあります.ノドの痛みなどの感冒症状からはじまり,2〜3日して咳が始まることも結構あります.しつこい咳や発熱が続き,聴診器をあてても呼吸音にはっきりとした異常を認めないことも特徴です.(治りかけの時,やっと聴診器で異常音が聞こえるようになることはあります.)
診断:薬を飲んでもなかなか良くならない咳と発熱といった症状.そのとき聴診器で呼吸音がきれいでも胸のレントゲンを撮ると肺炎像が見られるとき,まずはこれと診断します.確実には血液検査などで行います.
咳が長引く病気です.特に冬場は空気も乾燥し咳をするとノドも痛がります.部屋を乾燥しないように心がけて下さい.
お風呂は咳が出ていても熱が下がっていれば構いません.
マクロライド系抗生剤(エリスロシン,リカマイシン,クラリスなど),テトラサイクリン系抗生剤(ミノマイシンなど)で治療します.
この2つとも,一番最初に処方する抗生剤の種類であることが少なく,残念ながら他の抗生剤は効果が期待できません.マイコプラズマが疑わしいときはこれらに変更します.
マイコプラズマ用のお薬に変更して3−4日経っても熱が解熱しないとき.
熱や激しい咳のある急性期が終わり,全身状態が良いときは可能です.