発作がないときの治療です.発作が無いのになぜ治療が必要なのか,が解ってもらわないと,治療をしようとしても長続きしません.
発作が出ないように予防する治療です.炎症を抑える治療でもあります.
●吸入治療
1.インタール
これは予防薬です.発作が起こってしまったらいくらこれだけを吸入しても治まりません.
副作用は無いといって構いません.剤形は,液体で吸入器を利用するもの,スプレー式のもの,パウダーを吸入するものがあり,年齢や好みで選択します.
液体の場合,これに少量のβ2交感神経刺激剤を混入させて定期的に吸入することから始める事が多くあります.
2.吸入ステロイド
最も炎症を抑える効果がある薬です.
世界中,成人では第一の選択です.最近は小児でも積極的に使用されるようになってきています.
日本はステロイドという言葉のアレルギーを持っています.でもずいぶん改善されています.
1990年代前半はひどいものでした.
乳幼児はインタール+β2交感神経刺激剤でほとんどコントロール可能ですが,小学校に入る頃から吸入器を面倒がったりしてコントロールがうまくいかないようになることがあります.積極的にステロイドの吸入に変更の機会だと考えています.
幼稚園の子供でも,吸入補助具を使えば上手に吸入できます.
●内服治療
1.抗アレルギー剤
異物が体に入ってきても,反応を起こしにくくするお薬です.
今まで様々な種類の抗アレルギー剤が出ています.私に全部言ってみてくれ、と言われたらお手上げです.実際使っていても何となく効いているといった感じでした.
現在は気管支喘息が主なアレルギーの場合、ロイコトリエン拮抗薬のみ使っています.
オノン,キプレス,シングレアは早い子どもは1週間で,平均2−3週間で効果が出てきます.手応えはあります.
2.テオフィリン(以前ほど使うことが少なくなったお薬です)
本来は気管支拡張剤ですが,症状が治まって量をやや少なくして継続的に飲んでもらっています.テオフィリンの抗炎症作用を利用します.