「Hib」 ってなに?

ヘモフィルスインフルエンザb型菌を略してヒブ(Hib)です

インフルエンザって 今までのインフルエンザワクチンと どこが違うの?

本当にまぎらわしいですね。  
ウイルスのインフルエンザと 細菌のインフルエンザ菌があります。
同じ 「インフルエンザ」 って名前が入っていますが,全く違うものです。

昔,ウイルスを見つける技術が無かったので,冬にはやっていた流行性感冒の人から
たまたま見つかった細菌をインフルエンザ菌と名前をつけてしまいました。

その後,本当のインフルエンザウイルスが見つかりました。
ここで,先に見つかった細菌の名前を変えておけば ややこしくなかったのにね。

ヒブ ってどんな病気になるの?

一番怖いのは 髄膜炎です。頭の中に菌が入ってしまう怖い病気です。
特にこの菌による髄膜炎は死亡率も高く,治っても後遺症が残る危険性があります
初めの症状は 普通のカゼと全く区別は付かないことが多く,突然悪くなり,数時間で意識がなくなることもあります。

次に喉の奥の病気,急性喉頭蓋炎 です。
突然,呼吸困難,窒息状態になる怖い病気です。

ヒブワクチンの効果は?

アメリカやヨーロッパではすでに定期接種の中に組み込まれ,ヒブによる髄膜炎は激減しました。
非常に有効なワクチンです。(と言いますか,ゼロに近くなりました)
アジアで接種できない国は,北朝鮮と日本くらいでした。

平成20年(2008)12月 ようやく日本でも接種できるようになりました。

接種接種方法は?

接種開始年齢で違ってきます(2ヶ月以上5歳未満
1.2ヶ月〜7ヶ月未満で開始
  
3回(3〜8週間隔)+1回(7ヶ月後から13ヶ月後になるまで)の合計4回

2.
7ヶ月〜 1歳未満で開始
  
2回(3〜8週間隔)+1回(7ヶ月後から13ヶ月後になるまで)の合計3回

3.
1歳以上で開始
 
 1回のみ

今回導入されるHibワクチンは、他のワクチンと同時接種することができます。
例えば4ヶ月の赤ちゃんの場合、DTPとHibワクチンを同じ日に接種することができるので、初回3回+1年後に1回、合計4回の受診で済みます。
<メモ>
インフルエンザ菌には、カプセルがあるものとないものがあります。
b型はカプセルがある菌で先の重症感染症をおこします。

当院でも中耳炎のバイ菌検査をして皆さんに報告していますが,そこで見つかる
ヘモフィルスインフルエンザ菌はカプセルはほとんどありません。(5−10%だけ)
ということで,このヒブワクチンを打っても
中耳炎に対しては,効果はあまりありません
Hib(ヒブ)ワクチンについて
副反応は?

三種混合ワクチン(DPT)の副反応発現率と同等かそれ以下で,
多くみられるのは、接種部位の発赤(赤み)や腫脹(はれ)です。
また発熱が数%程度です。

2013年4月1日から定期接種に変更になったため
費用は
無料になりました