チマブーエ Cimabue(1240年?~1302年?)
生没年は定かではない。ヴァザーリの「ルネサンス画人伝」は、このチマブーエから始まっている。「・・・。時折りしも、1240年、絵画芸術の世界に光明を投ずるべく、天はフィレンツエの町に、姓はチマブーエ、名はジョヴァンニなる男子が、当時の名家であるチマブーエ家の一員として、呱々の声を上げる配慮をなさせ給うた。」(小谷年司訳)と仰々しく記していますが、ヴァザーリの言う1240年生まれ、1300年没という年も、またチマブーエ家という名家の存在も確証はないようです。
 しかし、その抜きん出た才能で13世紀末にフィレンツエを中心にローマ、アッシジなどで画家の第一人者として活躍したことは確かです。

「荘厳の聖母・マエスタ」
(サンタ・トリニタの聖母)
385×223cm 1290年頃

ウフィッツィ美術館(第2室にあります)

「荘厳の聖母」

サン・フランチェスコ聖堂
(アッシジ)

「荘厳の聖母・マエスタ」
424×274センチ
1270年代

ルーブル美術館

使徒行伝「病人を治療し、悪魔に憑かれた人を救う聖ペテロ」

鉛白が変色して白黒が反転してしまってます。

「十字架のキリスト」
336×267センチ  
1268〜71年

サン・ドメニコ聖堂(アレッツォ) チマブエに帰される作品で最も初期のもの。コッポ・ディ・マルコバルドの影響が強いですね。

「十字架のキリスト」
448×390cm
1287〜88年

サンタ・クローチェ聖堂
(フィレンツエ)
左の20年前の作品と比較して見てください