フラ・アンジェリコ Fra Angelico (1400年頃 〜 1455年)
1400年頃フィレンツェの郊外で生まれ、1420年前後にドメニコ修道会の修道士となり、画家としての活動も認められます。初期の作品はビザンチン様式を残しながらもマザッチョの影響を受け、生き生きとした人物表現や遠近法の採用など、ルネッサンス絵画の特徴を示しています。1436年改築中のサン・マルコ修道院に移り、一連の壁画を制作します。1445年法王ニコラウス5世に招かれローマに行きニッコリーナ礼拝堂の一連の壁画を描いています。晩年はローマのサンタ・マリア・ソーブラ・ミネルバ修道院で過ごし、そこで生涯を終えました。フラ・アンジェリコ(天使のような修道士)という名は、彼の死後そう呼ばれるようになったものですが、その名にふさわしい敬虔なキリスト教徒としての生活に徹していました。