お茶会inパレスホテル

 プロローグ −出動−

 初めてのオフ会である。メンバーはいつも遊びに行っているねもん家のねも母
(怪傑おばさん頭巾)さまとねも父さま(残念ながらご一家全員とはいかなかっ
たようで、ねもさまとねも姉さまは来られなかった。)、茶房掲示板のりあんさ
ま。そして、両者の掲示板でお世話になっているがくさま、綾辻ぷー助さまであ
った。
 私は京都より愛車のバイクBMWR1100RSでパレスホテルに向かった。
 一泊26000円からの超高級ホテルであるため、バイク用のジャケット、革
パンツ、ブーツでは気が引けたので、他におめかし用の服と蝶ネクタイを持って
行った。
 バイクもフル装備、ツーリングボックス装備、パトランプ点灯、安全運転のプ
ラカードを持ったたれぱんだを乗せ、鍵にはハローキティのカードケース、そし
てガソリンはハイオク。完璧である。これでホテルに行き着けても恥ずかしくな
いだろう。
 パトランプを点けて名神、中央、首都高を巡回し、首都高速を霞ヶ関で降りて
パレスホテルに向かおうとした。前の車は白バイと間違ったのか、近づくと慌て
て法定速度で走り出し、追い越し車線をぶっちぎる車も走行車線に戻っていった。
 東京に着くが、集合時間にはかなりの時間があり、時間をもてあましてしまっ
た。首都は最初に700円払えば後は降りるだけであり環状になっているため、
何周でも回る事ができる。そこで、時間まで首都高を回り続けることにした。そ
の数12周。途中、レインボーブリッジのPAでお昼を食べた。まぁ、PAの食
事であるため、御馳走など期待していない。カレー、ラーメンといった物がちょ
っと高めの価格で販売されているにすぎない。
 食事を済ませて霞ヶ関で降りてパレスホテルへ向かった。途中、また寄り道を
して、国会議事堂をはじめ、大蔵省や皇居周辺を巡回した。さすがにこの周辺は
お巡りさん達が至る所にいる。これなら道に迷うことはない。
 りあんさまには、「皇居前なので警察官がパトロールしており、不審者と間違
われて逮捕されないように。」と念を押されていた。ここはパトランプを点け、
ゆっくりと巡回し、敵意の無いことを示した。たしかに警察官は皆こちらに注目
していた。



 シーン1 −登場−  私は、バイクで来たので直接ホテルにバイクを止めに行った。集合場所は東京 駅の改札であったので、先に現地入した状態であった。そこで、無精をして、り あんさまの携帯に「先にパレスで待っている」と連絡をした。しかし、携帯から の返事は、「今、電車で移動中です。周りがうるさくてよく聞こえないんです。 後でかけなおします。」というものであった。  私はホテルの公衆電話からかけていたので、「??かけなおす??」一体どう やって??と考えてしまった。  ここでの推理は、 「かけなおす。」 →「りあんさまは私の連絡先を知らない。」 →「相手は連絡先を知っている。」 →「つまり相手はりあんさまではない。」 →「電話番号を間違えた。」 →「いや、教えてもらった電話番号と同じ。」 →「この電話番号では通じない。」 以上。  これではどうしようもないので急いで東京駅の改札へ向かった。  しかし、初めての土地で駅までの距離感が分からず、迷って遅刻だけは避けた いので(だいたい初めての地でストレートに目的地に事が無い。)タクシーを手 配した。ホテルにいたので苦もなくタクシーをゲット。燕尾服のボーイさんがエ スコートして乗せてくれた。気分はVIPである。  運転手さんに、東京駅までと言うと、 「え?」  すかさず私は、 「すいません、急いでいるんです。何分くらいかかりますか?」  運転手さんは、笑顔で(やはり笑顔の意味が違うのだろうか?) 「1分くらいです。行きますか?歩かれますか?」  私は一瞬言葉を失ったが、道を間違うのだけは避けたいので、 「お願いします。」 と言った。うーん、タクシー利用短距離記録を塗り替えたことは間違い無い。  着いた時にはすでに集合時間ぎりぎりであったので、かなり慌てていたらしい。 ドアを開けようとしたが開かない・・・。あ、よく考えたら料金を払っていない。 危うく無賃乗車をする所であった。  当然、最後の登場は私である。ヒーローは遅れて登場するわけで。しかし、時 間には遅れていないので残念ながらヒーローにはなれなかった。
 シーン2 −優雅な一時−  初対面であったにもかかわらず、すんなりと合流できたことに不思議な気持ち を抱いていたが、後で皆さまは顔見知りであると知り、納得する。  ねも母さまが皆さまを紹介してくださり、ただただ緊張していた私、約一名。 ねも母さまの案内で、皇居の堀の横をつたい人気の無い通路ばかりを進む。ゴル ゴ13のよう。 「あれは亀さん。」「あれは鯉。」「む、あれはなんだ!?」  お堀の中でうごめく殺気を気にしつつ、一向は何故か裏口からホテル入りを果 たす。  そして、白鳥のお堀を眺めながらのお茶会と思いきや、案内されたのはロイヤ ルラウンジとかいうバー。うーん、外の景色は見えないけど、アダルトな雰囲気 の暗いカフェバーである。まぁ、来るまでにお堀を見たので、ま、いいやと私は 一人納得♪  みんなで紅茶orコーヒーにケーキのセットを頼み、掲示板のように何気ない 話をする。  その時、ねも父さまは、みんなどう呼び合うんだろうって思っておられたよう で(私も皆さんをどう呼んでいいのか考えた)あったが、やっぱりというべきか ハンドルネームであった。  私は、ネットでは「しかのすけ」と呼ばれているが、実は日常会話で「しかの すけ」と呼ばれたことがない。そのため音声入りで「しかのすけ」と呼ばれると、 以外にも違和感を覚えた。  参考までに、常に呼ばれている名は「ひめ」である。某ホームページでは「ひ め」として存在している。  りあんさまは、大きな袋にいろいろなお土産話を詰め込んで話題を提供してく ださる。メソポタミア文明サブレはなかなか面白かった。それから、やはり少女 漫画の単行本。見せて頂くとついつい読みふけってしまいそうで危険である。ま わりで話しをしているのに、しっかりと熟読状態に突入しかけていた。危険であ る。  そうこうしていると、私のジオのホームページの話題になった。最初に私のお 写真を掲載していたのだが、光の加減でルージュをつけているように見えるので 置き換えた。やはり皆さまルージュをつけていると思われていたらしい。あれは すっぴんである。私はよほどの事がない限りお化粧はしないタイプである。
 シーン3 −悪魔のワイン−  16時ごろ主婦としての任務を全するため、ねも母さまとねも父さまがお帰り になられることになった。ここで一旦お開きになる。東京駅にお見送りに行った。 一同、その仲の良い後ろ姿に見惚れていた。  そして、ねも母さまの最後のお言葉、ステーションホテルへ・・・に従い、一 同そこで二次会遂行に向かった。しかし、お店は17時まで。都会のど真ん中な のになぜこんなに健全なのだ。地元のコンビニですら20時くらいまでは開いて いるのに。  仕方ないので八重洲の地下街へなだれ込む。この時点で私は今どこにいるのか 分からなくなり、ひたすらがくさまの後に付いて見失わない様にした。  入ったお店で、魅了されたのが「悪魔のワイン」である。どのようなものか、 頼んでみたが、普通のワインである。というより、ソムリエの資格を有していな い私にワインの判別は不可能である。それこそ、芸能人格付けチェックで10万 円のワインを「コクが無い」とか「下品な味だ。これはワインじゃない。」等と 豪語し、1000円のワインを、「このまったりとした濃厚な味わい。これこそ がワインの中のワイン。」と絶賛するに等しい。  果たして何が悪魔なのか。その謎は最後まで残った。  ここでの話題は、がくさまの牛丼22秒早食い伝。これには一同驚愕であった。 食べるのではなく、注文してから食べ終わるまでの時間である。おそらく世界有 数の記録保持者であろう。公式に記録が認定されることを願う。  綾辻プー助さまの紫いもアイスの塩と七味和え。これを目の前で食べて見せて 下さったのである。このトッピングはがくさまがされたのである。これを全部食 べた綾辻プー助さまの武勇は天下に伝えねばなるまい。私は、りあんさまの隣の 席にいたおばちゃんがそれをみて何とも言えない笑顔をしていたのを見逃さなか った。少なくとも楽しい笑顔ではなかったと思う。
 シーン4 −解散の時−  7時が過ぎ、そろそろお開きのお時間となった。7時なら、家に帰っても深夜 1時くらいには着くだろう。そう思って、ホテルに泊まるのを止めて帰る事にし た。私は、こういう事を頻繁に行うので、予めホテルを予約したりする事はない のである。遠くへの一人旅は気分次第でころころ変わるのである。  駅で解散であったが、私は観光も兼ねていたのでカメラをずっと持ち歩いてい た。というか、バイクのツーリングボックスは東京のお土産とバイク用の服でい っぱいで入らず、ヘルメットと共に持ち歩いていたのである。まさにおのぼりさ んである。それを象徴するかのように、東京駅で記念写真を撮ってしまった。  私はパレスホテルに止めていたバイクを取りに戻った。2時間までは無料、そ の後30分ごとに300円の追加料金だと思っていたのであるが、それは車。な んとバイクは無料であった。領収書を工面してくださったねも母さまやりあんさ まに無駄骨を折らせてしまった。
 シーン5 −悪魔のワイン再び−  帰りはレインボーブリッジのライトアップが見たかったので、首都高からちょ っと寄り道した。残念ながら、走っているとすぐに通過してしまうので、2回も 回ってしまった。朝と合わせて首都高14周してしまった。何周回っても700 円。お得なのか損なのか。  その後、東名に乗って京都に向かった。しかし、ここで思わぬトラブル発生!! 富士川から菊川にかけての高速道路中にハイウエイカードの入ったハローキティ のカードケースを落としてしまった。鍵に付けていると走行中にリングが切れて 落としたら大変と思い、厳重にポケットの中にしまっておいた。しかし、それを 落としたらしい。まだ、5万円近く残っている。かなりショックである。  浜松の料金所の横の交番に落とし物の届け出をお願いしたが、高速道路上では 見つかる可能性は無に等しい。  これが悪魔のワインの仕業か!?うーん、こういう効力があるとは。  仕方ないので途中のSAで再び5万円のハイウエイカードを買った。これは痛 い出費である。  しかし、これだけでは終わらなかった。翌日バイクのお手入れをしていると、 BMWのエンブレムがない!!どうやらこれも走行中に落としたらしい。うーん  これも悪魔のワインの仕業か!!
 エピローグ −そして伝説へ−  ねも母さま、ねも父さま、りあんさま、がくさま、綾辻プー助さま、お茶会、 を開いて頂きありがとうございました。副題が、しかのすけ迎撃お茶会であった わけで、しっかりと迎撃されてしまいました。  私以外は面識のあるという話もあり、予め罠をたくさん仕掛けられ(?)てい たのですっかり完敗です。  すっかりおのぼりさんオフ会になってしまいました。  残念ながら(?)カメラを持ち歩いていたのに撮る機会がなく終わってしまい ました。ま、あのティールームでお写真撮るというのは非常に難しいことではあ と思いますけどね^^。  このお茶会でみなさま新たなる伝説をお作りになられたようですので、是非、 後世までお伝えくださいな。  では、また第二回もやりましょうね!!

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