〜第1章〜
〜国家誕生〜
〜第6部〜
〜湖畔檄文〜
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神娘 湖畔領主 | 勇者 平原四天王 | 智者 平原四天王 | 猛者 平原四天王 | 治者 平原四天王
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勇子 平原将 | 勇娘 平原将 | 神子 故平原領主
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神娘が平原勇者に当てた檄文より。
「将は皆、己の一命を賭して仕えるべき主君を探す。立派な事です。しかし、そ
の為に、乱世を導き、民を困窮に陥らせるのは如何なものか!?猛君然り。むろ
ん、困窮に陥ったのは深森だけであったが、深森だけだから許せるのだろうか?
自分の国の民ではないから?おかしいのではありませんか。今、天下に名を馳せ
ているものは、万という民を抱える英雄でありましょう。英雄が己の民に固執す
るあまり、他の民を虐げてはいませんか?同じ人間ぞ。
今、勇候あり。平原に忠義を近い、またその後継に背こうとする。臣下として、
許すべき行為ではない。確かに勇候にも同情すべき点はある。仕えるべき主と、
思想が異なるものが後継したのだから。しかし!!だ。ならば、主の契りを解き、
野に入るが宜しかろう。何故兵をもって内乱に陥らせるか。反逆罪といわれよう
とも文句は言えぬ。まして民を巻き込んだ罪、過去の功績を持ってしても、悪名
この上ない。また、平原は治者が治めていると、私は思っていた。だが、内情は
どうだ。満足に働けぬようになった治者は床に臥せ、勇者が全権を担っているで
はありませんか。そう、神子の遺志を継ぐ。詭弁だ。神子が民を苦しめる事を第
一にしたというのか?彼は生産的な技術をもたらす為に武を使う事を行った。私
とは相容れぬ思想かもしれぬ。だが、気持ちが分からないわけではない。では勇
候はどうだ?かの内乱において、誰が得をした。いや誰もいない。多くの民が戦
費に苦しみ、食うものも食えず、徴兵に駆り立てられた。親、子、恋人の死に悲
しんだものは数しれず。結局勇候による己の満足を満たす行動に過ぎぬ。年端も
行かぬ、子、娘を巻き添えにしてな。諸候に告ぐ。勇候を反逆罪とし、その身柄
を保護したものに悪名をもたらす事を。ただし、子、娘には、確たる思想なきま
ま、親に付従ったのであろう。私からは助命を懇願しよう。最終的な決定は、身
柄を確保したものに委ねるしかないが、幼き命、悪戯に殺めたくはないものだ。
治者は、満足に政務を執れぬ。この件について、関わりなきと見、また過去の功
績もあり、処罰は不問にしたい。智者は、不戦の心も持っていた節がある。諸侯
の判断に委ねよう。もし、湖畔と盟を結ぼうとお考えならば、喜んで歓迎致しま
しょう。10年。そう、遅くとも、後10年で天下を平穏に戻したい。諸候が、
皆私欲に捕らわれているとは思えないのだ。必ず、大義の元に集う英雄ありと切
に願う。」