困った・・・
うまく考えがまとまらない。
夕暮れの公園。
ブランコで私は一人佇む。
いーのちーみじぃかしーこいせよおーとめー
昔の映画、癌を宣告された公務員が公園で口ずさんだ歌。
さっきからこのフレーズが何度も頭をよぎっている。
私は今日、余命1年の宣告をされてしまった。
霊気構造に生じた癌。
これが私の死因となるらしい。
不思議とショックは少なかった。
ただ、これからどうするか。
急に人生のゴールが見えてしまい、私は戸惑っていた。
「美神さん。どうしたんですかこんな所で・・・」
無意識のうちに彼を求めていたのだろう。
彼に声をかけられ、私は彼のアパートが近いことに気付いた。
「・・・なんとなくね。横島君は?」
さりげなく検査結果の封筒を体の影に隠す。
「俺も何となくです・・・」
・・・・・嘘つき。
アンタの目は私を見ていない。
アンタは私の後ろにある夕日を見ているじゃない。
夕日を見て彼女を思い出していたんでしょう。
ごく僅かしか生きられない、だからより鮮烈に生きようとした彼女を。
いーのちーみじぃかしーこいせよおーとめー
私の中で何かがはじける。
あれこれ悩む時間はない。
恋をしたら躊躇わない。
ルシオラ、あなたの判断は絶対に正しい。
余命1年・・・
これは私にかけられた魔法。
夕日に染まる彼の顔に、急に私の影が落ちる。
後は熱烈なキス。
―――どう?横島、私がどれだけアンタのことが好きだったかわかった?
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コメント:今回は今までの流れに変化が生じています。
これくらいの状況じゃないと、私の中の美神さんは素直になってくれません。
原作の美神さんはこれくらいの状況でも自分の力で何とかしちゃいそうですが・・・
解けない魔法はないと思うので、次の「結」では一応の決着予定です。
駄文に加え、唐突な展開の「転」ですが、感想・アドバイスいただければ幸いです。 (UG)