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HALCALI 『マーチングマーチ』 2004. 06. 09 Release!! |
最初に言いますと、
「この曲、すごく好き☆」
はい、告白も終わったんで、感想を。
「マーチングマーチ」はこれまで通り、とは言えやっぱり完成度がえらい高いRIP
SLYMEのOTFによる”ピコピコビコビコかわいいテクノヒップポップ”とでも形容したくなるトラックに、脱力満点のヘナヘナラップが乗り、流れ出した瞬間から小躍りしたくなるようなウキウキ感にかられっぱなしです。
カップリング「Highway To The Beach」は去年の1stアルバムでもの「Hallo Hallo
Alone」(最高!)という曲を提供していたナタリーワイズによる、瑞々しい清涼感が漂う、ちょっと切ない疾走ナンバー。 ドライブに行きたくなることうけあいです。
なんて解説はどーでもいいんだ!
HALCALIがナゼこれほどにまで脱力を提供してくれて、それが何だかくすぐったいような楽しさをくれるのか。
脱力とはその名の通り”力”を”抜く”ことであり、本来はその名の通りの行為や雰囲気として認知されていたはずです。
しかし、ある時から”脱力というフィルターをかけることで、世の中に受ける”という、何かを他人に魅せるための戦略の中に、それは位置させられてしまったような気がするのです。
つまり、”不思議ちゃん”と言われているアイドルと同じような意味合いで、”脱力ちゃん”というジャンルも確立されてしまったように思うのですよ。
だから、”脱力ちゃん”というのは、ホントはとてもしんどいのかもしれないし、影では頑張っているのだろう。
でも、表に出てくれば、その影を漂わすことはタブーであり、常に脱力で自分達を覆っていなくてはいけない。
”脱力するために頑張る!” だなんて、すごく変で矛盾したことのように思うのだけど、それがいつの間にか裏ではまかり通っちゃってる。
HALCALIのパブリックイメージは明らかに”脱力”だし、そこが魅力。 でもね、多分HALCALIは頑張ってるよ、それなりに。
でも、決してその頑張ってる感を外に漏らさずに、しかし頑張って脱力させられてる感も漂わないように、適度に息を抜く術も知っている。 そう考えると、
「ホントに頭がいいんだろうなー。」
なんて、これは半分くらい冗談だけど、HALCALIは与えられた脱力という殻を逆に利用して遊んじゃってる気がする。 んで、その姿勢はすっげー真摯なのだ。 次に予想するオレンジレンジにしろ、HALCALIにしろ、何だか最近の10代の音楽家の中には、大人が勝手に作ってしまった柵の中で、その柵をぶっ壊してしまうような強力な何かを作ってくれる世代的に新しいタイプの人達がたくさんいるのかもしれません。
散々話がそれてしまった、、、。
とにかくこの曲「マーチングマーチ」は良い! これまでと比べてさして変化した様には感じられないけど、個人的には今までのHALCALIの曲の中で1番好きかも。 硬質で軽快なビートにファミコンちっくなチープな電子音が遊びまわるように絡み合い、サビへと繋がる転調具合も絶妙。 のっぺりとしたメロディ(と脱力ラップ)なのに全くダラつかせない。 いや、もうホントわくわくしっぱなし。
んで、今回はポケモン関連の番組の曲らしいです。
「子供にもハルカリ聴いてほしー!」ということで、希望枚数は23万枚! でも、そんなに売れないと思うので予想は、1.8万枚。 うー(苦悩)。
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ORANGERENGE 『ロコローション』 2004. 06. 09 Release!! |
この企画史上最多登場(しかし、2回目)オレンジレンジの予想がやって参りました。 ←横の人同様オレンジレンジャーとしては、ここはやはり当てていきたい。 いや、そんなことはもうどーでもいいんだ、「俺がオレンジレンジ大好き!」って言うことがアンチだとか受け取られなかったら。 だって、大好きだもん。 エヘン。 あぁ、何たる暴君、、、。 ギャグではあるけど、自虐的じゃないギャグ。
さて、「ロコローション」ですが、一言「ヒドイ!」。 はい。
曲の元ネタはオフスプリングなのは明らかなメロコア風な音。 というと、多数のメロコアバンドに怒られそうな気がする、アメリカの典型なお馬鹿テイストの入ったメロコアを憶測でコピーしたよーな音が炸裂してます。 女の子(敢えてギャルと言いたい)のコーラスの多用や”Ah
ah!”というサビの入りは明らかに、オフスプリングのパロディでしょう(パクリじゃないんです、あくまでパロディなんです!)。 そんな浮気な音に乗るのは、曲の雰囲気にジャストフィットな”お馬鹿”な歌詞。 ”こめかみパンチング パンチラ パンパン♪” だとか ”マジでナイスバディ クモンベイベェ DO
THE ロコモーション!” だとか、「オンリーワンがどうたら」なんていう諦めと偽善が絡み合う花の歌がもてはやされる今の時代、こんなこと歌っても許されるのはオレンジレンジくらいでしょう。 いやぁ、もう何処までも振り切れちゃってます。 きゃっきゃっ。
さらに、明らかにサビしか出来てなかったと思われるメロディに無理矢理周りのパートを肉付けしたかのような、無茶苦茶な展開を繰り返す曲調。 それが、高校生の文化祭に出るような雰囲気たっぷりに奏でられるんだから、もう大暴走。 誰も止められない。 助けてください・笑。
カップリングでは、その壊れ具合は更に加速し、ゴダイゴの「MONKEY MAGIC」の中華ミクスチャー風カバー(何じゃそれ?)、スティールパンが入ったゆらゆらと穏やかな曲なのに、サッカーっぽい変なコーラス(聴けば分かる)や何処の島国なんだか分からん雄たけびの連呼で、なかなか良いメロディが台無しの「ORANGE
BOAT」。 と、もう行方不明・笑。
でも、オレンジレンジがやると”お馬鹿”にはなるんだけど、やっぱり”人を舐めてる”感じはしっかりと維持していて、何だか少し反骨精神もちらほら。
しかし、オレンジレンジの反骨精神めいたものは全く表面化せずに、本人達も分かってるのか不明なラインで不条理な世界に対して抵抗しちゃってる。 その辺の塩梅がおもしろくも、このバンドをアイドルでも正統派バンドでもないヘンテコな位置に持って行ってるのかも知れません。
今回の曲はどー考えても、周りの大人に「今年の上海ハニーを作れ!」と言われて使われてるCM用に急ピッチで仕上げた曲なんだろうけど、出来上がってみたものは当初の大人の予想していたものよりもトンデモナイ代物になっていて、オレンジレンジにしてみれば偶然か必然か「してやったり!」。
「駆け引きとかって下らないじゃん? そりゃー、お金でモノは動くけどさぁ、もっと遊んでいいでしょ?」
そんな声が聞こえてきそうな猛ダッシュ具合に、カスタマイズされかけていた自分達を手元に引き戻そうとする、あくまで”お馬鹿”な企みを感じさせてくれます。
今後、オレンジレンジが色んな手を使ってどうやってコントロールされない無邪気を見せてくれるのか期待しつつ、
「今年の夏はロコローションで決まり!」
ということで、25万枚。
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LIV 『Fake Star』 2004. 06. 09 Release!! |
えーっと、LIVさんです! 押尾学先生です!
って、この人、確か「カート・コバーンは俺のために死んだ。」とかなんとか言って、一部で相当盛り上がってたような、、、。 その後も度々”ありがたい”(←ダブルミーニングでね!)な発言を連発している押尾先生。 押尾語録、いつか作ってほしいですねぇ。 中田語録とは比べ物にならないくらいにインパクト大だと思います。 ひぃ。
LIVをちゃんと聴いたことは正直なかったんですけど、サポートドラムがなにげに大好きなあらきゆうこさん(migu)だったりして、以前CDTVで見て驚いたことがあります。 いやぁ、ドラムの音は最高でした。 実はこのバンド、メンバーが豪華なんだと思われます。
で、今回の曲。 「Fake Star」
「って、黒夢かよっ!」
と思ったアナタ、中高生とのジェネレーションギャップがヒシヒシと伝わって参ります。 かくいう自分も思い切りその1人なんですけどね、、、。 ちーん。 しかも黒夢の「Fake
Star」持ってるよ!俺! 中学の時に買っちゃったよ! カミングアウトです。
曲はと言うと、”思い切りドラゴンアッシュ”なのですが、そこは押尾先生、ごり押しです。 しかし、
「カートコバーンの洗礼を受け取るんなら、グランジ(死語ですか?)やってよ!」
なんて、荒涼とした風景を見せてくれるような気だるい曲をぶちかましてくれる方がおもしろいと個人的には思うんですけどねぇ。 無理か。
話を戻して、曲調を具体的に言うとドラゴンアッシュの「Fantagista」みたいな曲です。 そう言えば「Fantagista」ってサッカーのテーマ曲か何かでしたよね? 先生、時事ネタは取り逃さないようです。
歌は確かにこういうコアの要素のある音に合わせるには良い相性の声質をしてらっしゃると思いますが、如何せん下手くそです。 でも、味は結構あるかなぁ。
なので、歌はLIVとしてはアリだとしても、作詞作曲はどーにかしたほうが、、、。 パクリを楽しむわけでもなく、真剣に曲を作ってそうな割には、過去のヒット曲や現在の流行の荒いツギハギ感が否めなく、正直完成度は高くないように思えてしまいました。 でも、そんなにダメダメなわけでもない。 なんなく出来てるといえば、そうかもしれない。
「なんで、こんなにザワワザワワやねん!」
と以前の←横の人の言葉をレンタルしつつ、予想もザワワザワワと煮え切らないまま2.4万枚。