175R
『GLORY DAYS』
2004. 03. 03 Release!!

「175Rはジュンスカだ!」
とは、以前SOTFの三太さんが言ってたことなのですけど、同じくそう思ったりします。
手軽に聴けるノリのいい音とメロディ、んで、何の問題もない歌詞。
問題がないと言うか、いい意味でも悪い意味でも強烈なアクがないというか。
「不安に思うこともたくさんあるさ。けど、がんばろうよ。俺らは今この時を生きてるんだぜ!」
って、まぁ、青春パンクの模範解答のような内容なわけです。
しかし、模範解答なだけあって、勢いはすっげぇあります。
もう一番イイ時期なのかもしれません、175R。
波に乗りまくってるというか。
ライブでは当然盛り上がりまくるだろうし、コピバンやり始めた高校生には正にうってつけの1曲。
カラオケでも歌いやすそうだし、ラジオでもバシバシ流れそう。
カップリングは1曲が英詞でもう1曲が日本語ですけど、これも175Rが調子いいのが伝わる感じで。
「しばらくは、このまま突っ走ってくんじゃないのかなぁ。」
なんて思うし、それが求められてる状況な気もします。
んで、ジャケがマンガの「ROOKIES」とか「ろくでなしぶるーず」とかの作者の森田さん(でしたっけ?)。
「あぁ、175Rは少年ジャンブだったんだ!」
そんな気もしたり。
ってか、ジャンプの3大要素は ”友情・努力・勝利” まさに、その通り! タイトル「GLORY DAYS」だし。
ただ、少年ジャンプは近頃落ち目だけど、175Rは上り調子なのは、ちゃーんとジャンプ的な感覚を今に合うようにアップデートしてるからだとは思う。
その方法は、無意識か恣意的かとても上手い。
でも、このまま変わらなかったら、きっと5年後とかにはブックオフの3枚500円コーナーに大量にCDが並ぶことになりそうな危険性もあるよーな。
それだけ、クセがないし、広く聴かれそう。反面、感覚に何かを残すようなことは、個人的に全くないんだけど、、、。
なので、ホントに不安になった時に、どうなるかが、175Rに対する注目かも。そのまま解散しちゃうのか、もっと奥にあるゲロをちゃんと吐き出すのか。
いずれにしても、現在は勢い余るほどイケイケ(死語)なので、13万枚。 グローリーディ〜。


L'Arc〜en〜Ciel
『瞳の住人』
2004. 03. 03 Release!!

「うわぁ、懐かしい、、、。」
ラルクアンシエルなのです。
全く変わってません。ホントに変わったポイントを見つけるのが難しいんじゃないのかってくらいに。
「何がって?」
音も、メロディも、hydeの歌い方も、曲の世界観も。
新曲なんだけど、これ、自分にとっては懐メロ状態かも。
中学生の時に「flower」とかこっそり聴いてたんで。
高校の時は、カラオケに連れて行かされるたびに、友達が歌ってたし、ラルクの曲を。
この怖いくらいの変化のなさは、一体何なんでしょうか。
バンドも何年も続ければ、鳴らす音は少しずつでも変わっていくのが必然であるよーな気がするし、何しろ何年も活動休止してたんだから、もっと違った音になって帰ってきてもおかしくないはず。
ってか、その方が自然なはず。
なのに、ラルクは恐ろしいまでに変わってない気がする。
それは、中心となる部分が変わってないとかいうレベルじゃなくて、もう何にも変わってない。
自分が6年前くらいにちょいちょいと耳にしていた当時と、まんま同じ。 うー、これはかなり妙な現象かも。
けど、捉え方を変えれば、そのくらい確固たるスタイルが確立されているのかもしれません。
ともかくファンにとっては、もう「待ってました。」的な音のはず。
と、来月アルバムも出るみたいなんで、そんなにバカスカ売れはしないだろうなんて予想らしきことをしてみつつ、結局は感で17万枚(あてにならない)。


FLAME
『FUNDAMENTAL LOOP』
2004. 03. 03 Release!!

FLAME、初めて聴きました。 全くの初めて。
今までちょろっとも聴いたことなかったという事実に、少々びっくりしたかも。 だって、売れてる曲って、聴こうとしなくても絶対に何処かで聴いてるものだから。
ということは、FLAMEってあんまし売れてないのか?
と思うも、過去のデータを検索してみたら、売れ売れでした。
少なくとも、俺の中では”売れ過ぎ!”に分類されるもんでした。
んで、肝心のニューシングルですけど、何やらCD屋のコメントでは”彼らにとっての新境地”だとか。 うむむ。
確かに、ビートの効いたそれなりによくできた曲だとは思うんだけど、思い切り平井堅とケミストリーの美味しいトコ取りだと感じたのは自分だけでしょうか?
いや、パクリならパクリでいいんだけど、気になるのはパクリ切れてない点。 それが、FLAMEのオリジナリティなのかもしれないけど、如何せんもっと歌とラップを練習した方がいいと思ったり。
歌は高音部の伸びがすごく弱々しいし、ラップも無理矢理感が抜けきってない感じ。
何より、4人もいるのに誰が何を歌っているのか、ラップしてるのか声質の特徴の区別がよー分からんのはどうかと、、、。
かと言って、下手なのは全然ダメなことじゃないと思うんです。
それが、味になれば、かえって素晴らしくなる場合があるし、実際にそんな実例はたくさん存在しとるのです。
でも、FLAMEが今回出したタイプの曲は、歌やラップがしっかりしてなきゃ、おもしろくならないものな気がしたので。
、、、、、、あっ、ちょっと辛口?
そんな印象を受けたFLAMEさんですが、今までw-indsとごっちゃごちゃになっていたのは、ちゃんと解消されました。
曲の質が全然違うもんねぇ。
w-indsの方が往年のアイドルを忠実に受け継いでるっぽい曲調で、FLAMEは流行ってる音を上手いこと取り入れた曲調。
勝手にそんな気がしてます。
だからこそw-indsの方が知名度が高いんだろうなぁ、と漠然と感じたり。 それって、w-indsの方が自分達に無理のないものを歌っていると思うからで。
FLAMEはね、ちょっと背伸びしてるかなぁ、って。
その背伸びがいい方向に働けばいいんだけど、この曲は多分よくない方に作用してますな。
なんて言いつつ、シングルっぽい曲で聴きやすいし、、DVDも付いてるので、ファンにはたまらんでしょう、ファンダメンタルループ。
となると、一体何人くらい熱狂的なFLAMEファンがいるのかということになるんだけど、それは全く予想が付かないので、何となく4万枚(結局、適当、、、)。



ORANGERANGE
『ミチシルベ 〜a road home〜』
2004. 02. 25 Release!!

「実はオレンジレンジ好きだよね。」
とは一部でよく言われてる(特に左の人とかに)自分なのだけど、ご名答。 だって、ファンクラブ入っちゃったもんさ。 あぁ、人生最大の暴挙だ、錯乱だ、乱心だ。 けど、Hirokiカワイイ、、、。
個人的には、オレンジレンジってモダンチョキチョキズみたいな感じがするんですよ。
モダチョキ(懐かしい呼び方だ)は、計画的に世の中を舐めてる感が不気味かつ真摯でよかったんだけど、オレンジレンジは半分くらい無意識に世の中を舐めてる気がする。
1st albumのやる気のないジャケといい、駄洒落のような曲名といい、狙ってパクってるんだか憶測でパクってるんだか不明なフレーズといい。
沖縄のバンドっていう外観を使って自由に遊びまくってるというか。
モダンチョキチョキズがバブリーな物が溢れる時代を逆手にとったカウンターだとしたら、オレンジレンジは不穏な昨今の皆が沖縄という形である種の自然さや純粋さの回帰を図ろうとしてる時代を逆手にとったカウンターだと思う。
さて、そんなオレンジレンジの新曲。
「今回はどんな風に楽しませてくれるのかな?」
と、思っていたら、少し期待外れかなぁ。
1曲目は青春ドラマの主題歌なだけあって、まぁ、よくある感じの”迷いながらも前に進もうぜ!”ってな曲。
3人のMCの声質の違いを効果的に活かす方法を手に入れた進化はあると思う。
特に、サビでの3MCの声の使い分けは絶妙。
ただ、もうちょい遊んでほしかった、と思うのも確か。
自分がオレンジレンジに期待してるのは、ごてごての策略の中から偶然にも零れ落ちる、照れ笑いしてしまうような感覚だから。
なんで、今回は、ある意味、オレンジレンジの負けです。
今までは、メディアという某体に、知らん間に不戦勝してるような痛快さがあったのになぁ、、、。 ちょっと残念。
しかし、2曲目は中学生がミクスチャーバンドをコピーし損なったよーなチグハグな曲で、アウトロのマイケルジャクソンをパロディーしようとして失敗したっぽいシャウトも意味不明、そういう意味では少し挽回してる。
んで、3曲目のジャニーズのような歌とファミコンのBGMが合体したよーな雰囲気の曲と、ラストのテクノなんだか適当な打ち込みなんだかカラオケなんだかコラージュなんだかよー分からん「ミチシルベ」のリミックス。
「あー、やっぱり一筋縄ではいかない。」
と、通して聴くと充分に楽しませてくれるんだけど、やっぱりもう少し何かがほしいってのも正直なトコ。
とは言え売れてほしいし、一応ドラマで使われてるので、16万枚。


Every Little Thing
『ソラアイ』
2004. 02. 25 Release!!

前述のオレンジレンジのドラムのKATCHANも大好きらしいELT。
「Time goes by」でELTの記憶が止まっている我としては、まさか今になってしっかり聴くとは思ってもみませんでした。はい。
「何か変わってない?」
そりゃ、何年も聴いてなかったわけなので、音的な変化はあって然るべきなんだろうけど、憶測を超えて変わってました。
しかし、それはとても微々たる変化。
なんだけど、激変なんだなー。これは。
「Time goes by」の頃の印象は、”圧倒的な現実感の欠如”だったんですなぁ。
それは、持田香織が歌う内容は、所謂”せつない”情感なのかもしれないけど、それが全くと言っていいほどリアルじゃない。
いや、”せつない”のかもしれないけど、微塵も”せつなく”感じないと言った方が適切でしょか。
とにかく、ELTの”恋愛に関する諸々のせつない”世界観っていうのは、極端な言い方をすれば、幻想であり正しく漫画的であり。
仮想現実を作って、その中での”せつなさ”を歌ってるよーに思ってたんですよ。
だからなのか、音は過度に装飾されていたし。
相反するように、歌は何ともさっぱり。というか、生の感覚を抑制したものだった。
前回、「トミーが”LOVE”って歌っても肉体感がない。」って書いたのだけど、ELTもそんな風で、自分の中では。
ただ、トミーはその肉体感がないトコがある種のポップな武器であり、1つの完成形を成していると思うのだけど、ELTはどっか中途半端だというか、時代に置いていかれそうな感を受けてたんです。
でも、久々に聴いたこの曲は違う。
小さな変化ではあるけど、「ソラアイ」はかなり度合いまで仮想現実でありつつも、ほんの少し現実かもしれない空気がある。
これは、ELTにとっては結構な変化ではない?
”ある種完成された形”を量産し続けている人達の典型例の1つであったようなELTが、その形の基礎であった”仮想現実の中での漫画的なせつなさ”という安定した世界観をちょっとだけ捨て始めたのだから。
果たしてこれが偶然なのか、戦略なのか、自然なものなのかは察しかねるトコだけど(個人的には戦略だと思うが)、このちょっとした移行は時代の流れからすれば当然なのかも。
とは言え、まぁ、安定感は抜群。新しい曲なのに、”安定感”を一番に掲げてるのだから変な話でもあるかも。
けど、何気にこの曲、結構好き。ちょっと歌ったりした。えぇっ!
ということで、ココは6万枚で1つ。



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