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情報11 PTA会長時代の思い出1

                             育西会だより "会長挨拶"から
         
私が、育英西中学高等学校の保護者団体「育西会」で、平成13年度会長挨拶として広報誌に掲載された記事を紹介する。
教育の荒廃が取り沙汰されて久しい。この学校は、そんな学校崩壊とは無縁であると思われる。しかし、普段から漠然とではあるが、気になっていたことを原稿に書かせていただいたので、ここでアップしてみた。 なお、年間の活動記録のページ 


    
広報誌「育西会だより」から 
http://www1.kcn.ne.jp/~holy/ikuseikai-dayori2001.07.jpg
育西會便り 第39号 2001年7月7日(土)発行
 『PTA活動の原点を模索する』  育西會会長  堀  裕 彦

 平成一三年度の育西会総会において会長職を拝命しました。新世紀冒頭の会務が無事に果たせるか、些かの緊張を禁じ得ません。
 「子供たちが正しく健やかに育っていくには、家庭と学校と社会とが、教育の責任を分け合い、力を合わせて子供たちの幸福のために努力していくことが大切である。」これは、昭和二十二年三月に作成・配布された文部省のPTA啓蒙パンフレット「父母と先生の会?教育民主化の手引き」の冒頭の一文です。 
この三者の教育を合わせて「生涯教育」と言われ、本来お互いに密接に関連してこそ子供たちの教育の実効性が揚がると言われます。その通りだと思います。
 二十世紀末から、あらゆる分野でのボーダレス化が進展し、その原動力となっている情報通信機器(特に携帯電話)の急激な機能向上と普及は、ある意味では「家庭と学校」、「学校と社会」、さらには「家庭と社会」の無定見なボーダレス化を助長しているように思えてなりません。
 たしかに、高度経済成長は豊かな物質文明をもたらし、生活レベルを向上させてきました。しかし、物質的な豊かさと引き換えに、精神的な豊かさが失われつつあります。僕はPTA活動の原点を模索するという事は、結局は家庭教育を再点検し、学校教育にさらなる関心を寄せる事に他ならないと思います。
 また、来年度以降に向けて、専門部の名称変更等、先鞭をつけておきたいこともあります。一人でも多くのご父兄の皆さんのご意見が聞けるような、そんな「しなやかな」育西会にしたいと思っています。どうぞよろしくお願い致します。


育西會便り 第40号 2002年2月16日(土)発行

  『二十一世紀へ巣立つ皆さんへ』 育西會会長  堀  裕 彦
      
 卒業生並びに保護者の皆様、晴れてご卒業おめでとうございます。育西会を代表して一言お祝い申し上げます。
 本来なら明るい希望と大きな期待に満ち溢れるべき新世紀の冒頭に、しかも国連本部のある大都市で、世界平和の根幹を揺さぶる大事件は起きました。心ある皆さんにはどのように映ったでしょうか。ある人は飛行機は怖いと感じ、ある人は遺族の心痛に思いを致し、またある人は今後の国際情勢を憂慮したかもしれません。一つの例を挙げましたが、卒業生の皆さんには、日々起こる事象に知的好奇心と正しい判断力を以って、自分の意見をしっかりと持てるような女性になって戴きたいと思い ます。
 日頃から問題意識を持つことの大切さについて、第一回ノーベル経済学賞の受賞者で早熟の天才と評されたポール・A・サミュエルソン博士は受賞記念講演で次のように述べています。「毎日手紙を書くことはたやすい。しかし、それをせずに五年間が過ぎ去れば、書くことはなくなってしまう。」表現は平易ですが、実に含蓄のある言葉だと思います。
 最後になりましたが、育西会本部役員をはじめ学年代表・専門部の皆様、其々の事業活動に一意専心のご協力を戴きましたこと、この場をお借りして御礼申し上げます。また、校長先生や事務長様をはじめとする教職員の皆様方にも細心のご助力を頂戴したことにも感謝し、重ねて御礼申し上げます。育英西校の凛とした伝統がこれからも末永く受け継がれていきますことを祈念して私の祝辞とさせて戴きます。