パルミジャニーノ(1503〜1540)
Parmigianino(パルマの若造)本名ジラーロモ・フランチェスコ・マリア・マッツォーラ。パルマの画家一族に生まれ、1521年にはパルマのサン・ジョヴァンニ・エヴァリスタ聖堂などで仕事をしていましたが、当時パルマでは人気絶頂のコレッジョが活躍していました。腕に自身のある美貌の青年にとってあまり面白くなかったのでしょう。1520年代の初めにローマへでていきます。そこでミケランジェロやラファエロの作品に接し、ロッソと知り合いそれらの影響を受けます。1531年コレッジョのいなくなったパルマに戻ります。
晩年は、錬金術に凝ったり、長髪でだらしのないホームレスのような生活をしていたようです。37才で亡くなりますがその死因は不明。錬金術によるものとも言われています。


まず、代表作2点
凸面鏡の自画像
1524年 直径24.4cm  ウィーン美術史美術館

パルミジャニーノ初期の自信作だったようです。この作品を持ってローマへ行っています。凸面鏡に移した自画像ということですが、顔だけは平面鏡に映したように歪みがありません(鼻がやや大きいかな?)。美貌の青年だったそうで、やはり顔は歪ませたくなかったのでしょう。

長い首の聖母
1534〜40 直径216×132 ウフィッツィ美術館

優美なマニエリスムの最高傑作の一つと評価されていますが、何とも謎の多い絵です。背景など未完成のようです(下が7,8本、上が1本の円柱も未完成なのでしょうね?)。それに、右下遠方の男何でしょう?

聖カタリナの神秘の結婚
1521年 203×130cm サンタ・マリア教会(パルマ) 

ヴァティカンのサン・ピエトロ聖堂のために描かれた

男の肖像
1524年頃 ニューヨーク市立美術館
弓を削るキューピッド1525〜27年頃 135×65.3cm  ウィーン美術史博物館
聖ヒエロニムスの幻視
1527年  343 x 149 cm
ロンドンナショナルギャラリー
聖カタリナの神秘の結婚
1530頃 油彩・板 74.2*57 ロンドンナショナルギャラリー
ボローニャでの作品。手前のヨセフ(多分)と遠景の小さな人物、こうした構成、彼の作品に時々見られます。
薔薇の聖母
1530年 ドレスデン絵画館

クレメンス7世に捧げられた作品
ある美術史家によると錬金術の寓意画だと言うことですが?

アンテア 
1535〜37年 カーボディモンテ美術館(ナポリ)